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国際政治・世界事情
1950
:
チバQ
:2011/01/29(土) 10:19:11
http://www.tokyo-np.co.jp/article/world/news/CK2011012902000025.html
エルバラダイ氏 国内評価 いまひとつ
2011年1月29日 朝刊
【カイロ=内田康】エジプト全土で二十八日に繰り広げられた大規模な反政府デモに、国際原子力機関(IAEA、本部ウィーン)前事務局長のエルバラダイ氏(68)も参加した。ノーベル平和賞も受賞して国際的な知名度は抜群。だが、昨年二月に一時帰国したものの、生活拠点はウィーンのままで、母国での評価は決して高くはない。民主化を求める市民団体には批判的な意見もあり、同氏がデモの先頭に立ち、国の指導的な地位に就けるかどうかは不透明だ。
二十七日に急きょ帰国したエルバラダイ氏。ムバラク大統領(82)の長期政権を非難する市民団体「キファーヤ(もうたくさん)」幹部のイスファク氏は「エルバラダイはエジプトで何かしたのか? デモが始まった二十五日は海外にいて、成功したら戻ってきた。彼のことは話したくない」と不快感を隠さず、まくしたてた。
エルバラダイ氏は、IAEA事務局長退任後、エジプトに凱旋(がいせん)帰国し、支持者らから熱烈な歓迎を受けた。一時は来年秋の大統領選出馬に意欲を示したが、選挙制度にも阻まれ、表舞台に姿を見せることは少なかった。
エジプトの大統領選は事実上、与党・国民民主党(NDP)議員らの推薦を得なければ立候補できず、独立系候補に厳しい制度だ。同氏や支持者は憲法改正を求めたものの、NDPは改正に応じず、出馬は困難な状態にあった。
エルバラダイ氏は一時帰国した二月に街頭で演説し、当初はキファーヤなどの団体も演説への市民動員に協力。だが、政府系メディアは一斉に「エルバラダイは海外生活が長く、エジプトのことを何も知らない貴族だ」などと批判キャンペーンを展開し始め、同氏の活動は尻すぼみになっていた。
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