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国際政治・世界事情

1910名無しさん:2011/01/20(木) 23:23:06
http://mainichi.jp/select/world/news/20110117ddm007030148000c.html
割り切れぬ“独立”:スーダン南部住民投票/中 南北の「壁」超える動き
 ◇「暴力撲滅」広がる共鳴
 「悲しいが、南部出身の住民は北部では人権を無視され、奴隷のように扱われてきた。少なくとも、いったんは独立をすることに賛同している」。スーダン南部出身で、北部にある首都ハルツームで暮らすポール・ジェナール・ソロモンさん(31)は話す。ポールさんは12日、ハルツームの閑散とした投票所で南部の分離独立を問う住民投票に1票を投じた。

 ポールさんの父は89年、南北内戦で戦死した。北部・中央政府軍に参加、南部を率いる「スーダン人民解放軍」に撃たれた。約3カ月後、ポールさん一家はハルツームの避難民キャンプに移った。

 北部で働く南部出身者の仕事は清掃業や建設業が多い。就労先は限られている。ハルツーム郊外の三つのキャンプで暮らす人が大半だ。住民投票に合わせ南部に帰還した住民も多く、建設が一時的に停止したビル工事現場もある。ポールさんは「おそらく多くはハルツームに戻らないだろう」と見る。

 11日夜、キャンプに暮らす兄(33)が警察官に両足を撃たれた。仕事がなく、密造酒を造り、販売していたためだ。「購入者は北部住民なのに」。釈然としない思いが残る。

 厳然と残る南北間の壁。一方で、その壁を崩そうとする動きがある。ポールさんは南部の大学を卒業し弁護士資格を得たが、北部に戻った。非政府組織「暴力撲滅と発展のためのスーダン」に参加。異なる民族、宗教の若者らに和解を呼びかけている。

 この非政府組織には、北部の主流派であるアラブ系イスラム教徒も多く参加する。住民投票では、中立的立場で暴力の停止を訴えた。「対話と議論を通じて不正を打ち破る」という目標に共鳴する若者は南北の境界を超えて広がる。組織の代表は、民族、宗教で対立、激しい内戦を繰り広げた旧ユーゴスラビア連邦の実情をクロアチアで学び、和解への教訓を得たという。

 家族の承諾を得るのは難しいが、南北間の結婚は増える傾向にあるなど、「壁」を超える希望もある。「南部で生まれ、北部で暮らす私は南も北もない『スーダン人』だ。住民投票が北部へのショック療法になり、南北間の差別や暴力がなくなってほしい」。ポールさんは政治の動きを固唾(かたず)をのんで見つめる。【ハルツームで高尾具成】

毎日新聞 2011年1月17日 東京朝刊


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