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国際政治・世界事情

1741チバQ:2010/11/27(土) 18:23:42
http://sankei.jp.msn.com/world/mideast/101126/mds1011260138000-n1.htm
【きしむ「盟主」エジプト総選挙】(下)育たぬ不満の受け皿 (1/3ページ)
2010.11.26 01:33

22日、カイロで記者会見し、政府による選挙妨害を非難するムスリム同胞団幹部ら。内部分裂につながりかねない「公約」については言及を避けている エレベーターの天井から、乗り物を利用する際に唱えることを推奨されるコーラン(イスラム教聖典)の章句が響いた。来訪者がうっかり唱え忘れたときのための“配慮”だ。

 カイロ中心部に近い住宅街のアパート。ここに「イスラムこそが解決だ」と主張する非合法組織、ムスリム同胞団の本部がある。

 ブッシュ前米政権が唱えた「中東民主化構想」の圧力の中で行われた前回の人民議会選(2005年)で、同胞団は改選前の約6倍の88議席を獲得した。しかし、「政権に対する(民主化への)外圧が少ない」(外交筋)今回は、前回の勢いは期待できない。さらにそこには、組織内の路線闘争が影を落とす。

    ■ ■

 今月初旬、同胞団の公式サイトの片隅に、さりげなく今選挙の「公約」が掲載された。「包括的に組織の考えを示した」(幹部)という41ページの文書は、「自由」「公正」などの価値の尊重を強調し、イスラム教徒と、人口の1割を占めるキリスト教の一派コプト教徒との平等などをうたう。

 3年前に明らかになった政策綱領案に「キリスト教徒や女性は大統領に就任できない」とする文言があったのに比べると、“穏健さ”を際立たせようとしていることがうかがえる。

 だが、現指導部がこうまでして選挙参加を決めたことは、組織内の強硬派だけでなく、「当局の不正」を理由に参加拒否を主張していたグループの反発も呼んだ。

 活動を大幅に制限される中、近年の同胞団は「メディアを活用するのが常套(じょうとう)手段」(エジプト人ジャーナリスト)となっている。今選挙でも「当局による嫌がらせ」を告発する記者会見を開いた。にもかかわらず、「公約」については記者発表さえしなかったことは、指導部と反主流派との対立の根深さを物語っている。

 公式には暴力を否定し、草の根の福祉活動などを通じて支持を広げているとされる同胞団は、事実上の最大野党である。それでもなお、その存在が「非合法」なのは、こうした意見対立を抱えるがゆえにいつ急進化するか分からない−との懸念があるからだ。

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 カイロ中心部の高級住宅街から貧民街までさまざまな所得層を抱え、「カイロの縮図」ともいわれるカスルルアイニー選挙区で、無所属の女性候補がさざ波を起こそうとしていた。

 元テレビキャスターのガミーラ・イスマイルさん(44)。最近離婚した元夫は05年の大統領選で現職ムバラク氏の対抗馬として注目を浴びたアイマン・ヌール氏で、同氏が選挙後、投獄された時期にスポークスパーソン役を務めたことで民主化運動のシンボルの一人となった人物だ。

 ただ、その活動はひ弱な印象をぬぐえない。22日の遊説では自ら運転するシトロエンで英米系の私立校などを回り、「訴えは届く」と楽観的に語った。対立する与党、国民民主党(NDP)候補は「彼女に有権者の本当の声が分かるはずがない」と吐き捨てる。

 05年大統領選でヌール氏「健闘」の原動力となった反ムバラク運動「キファーヤ(もう、たくさんだ)」はその後、求心力を喪失。国際原子力機関(IAEA)前事務局長で来年の大統領選出馬を目指すエルバラダイ氏が結成した「変革のための国民協会」も、総選挙のボイコットを呼びかけたものの、変革に向けた青写真を示せずにいる。

 貧富の格差や高失業率、ムバラク大統領とNDPによる長期支配−。社会に充満する諦(あきら)めにも似た不満の受け皿が育たないことが、エジプト政治の先行きに不気味な不透明さを生み出している。(カイロ 大内清、写真も)


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