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国際政治・世界事情

1689チバQ:2010/10/18(月) 12:50:56
http://www.yomiuri.co.jp/column/world/20101018-OYT8T00415.htm?from=navlc
ロシア、2人の権力者の家相
モスクワ支局長 貞広貴志

 ロシアのプーチン首相の公邸はモスクワ郊外の美しい森の中にあった。邸内に入るまでに通過する二重の鉄門と警備は、最高権力者が暮らす空間の物々しさを漂わせていたが、クリーム色と白に塗り分けられた2階建ての本館は、あっけないぐらい質素だった。

 公邸内部も、首相本人のこわもてイメージとは異質だった。首相と日本の要人の会談取材のため公邸を訪れた記者団はまず、玄関わきのビリヤード室に通された。何度も来たことのある地元記者は、何の遠慮もなく壁からキューをとってプレーに興じ始めた。会談取材のため2階に上がると、様々な訪問客をもてなす部屋がちらりと見えた。過度の装飾を排した家具・調度でまとめられていた。

 モスクワ西郊ノボ・オガリョーボの首相公邸は、1950年代にマレンコフ首相の住居とするために建造された。だが、同首相は建物の完成を待たず失脚、その後はフルシチョフ首相が迎賓館として使用したり、ゴルバチョフ大統領(肩書いずれも当時)がソ連崩壊を防ぐための会議を招集したりした。90年代はほぼ空き家の状態だったのを、2000年に大統領に就任したプーチン氏が改装の上、入居し、首相になっても住み続けている。

 もし権力者の住処がその政治手法を象徴するとすれば、プーチン首相の家相は、無駄がなく機能的だが、どこか温かみを欠いた「質実剛健」とでもなるだろうか。

 かたやメドベージェフ大統領が暮らす、ゴールキー9と呼ばれる地区にある公邸は、世界最大の国の元首にふさわしい豪勢なつくりだ。首相公邸からほど近い6万平方メートルの敷地は、ヘリコプターの発着場はもちろんゴルフ・コースやテニス・コート、40頭を収容できる馬小屋を備える。初代エリツィン大統領もここに住んだ。

 この大統領公邸が最近、ネットでちょっとした話題を振りまいた。

 大統領は10月初め、プーチン首相を公邸に招き、牛乳を飲みながら会談した。問題になったのは、会談の中身でなく室内にあったオーディオ・セットだった。代表取材のカメラマンが撮った写真には、普通の電器店では見かけない大型スピーカーやオープンリール録音機が写っていた。ブロガーらが情報を集めた結果、計20万ドル(約1800万円)もする外国製高級機器であることが判明した。

 「近代化」政策を旗印とする大統領は、新しい技術に並々ならぬ関心をいだいていることで知られる。公邸の内装にも「ハイテク好き」が反映したものだが、こちらの家相には、ロシア庶民の暮らしからはやや遊離した印象もぬぐえない。

 このように政治路線や趣味が異なる2人は、2012年の大統領選挙にどちらが出るか相談して決める方針とされる。ただ、決定は詰まるところメドベージェフ氏を大統領後継に指名したプーチン氏の腹ひとつとされる。首相がさらに6年間、ナンバー2の座に甘んじる用意があるかどうかは、その言動からも、公邸のつくりからも見えてこない。

 首相公邸でそんなことを考えながら携帯端末を開いたら、おそらく首相公邸専用に設けられた基地局の電波を拾った。基地局の名は「ナンバー1」だった。

(2010年10月18日 読売新聞)


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