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国際政治・世界事情

1543チバQ:2010/08/07(土) 20:02:27
http://mainichi.jp/select/world/news/20100806ddm007030132000c.html
パキスタン:食糧輸出国、飢える国民 紛争が貧困拍車「購入できない」
 泥沼化するアフガン戦争の最前線の一つパキスタンで、食糧危機が深刻化している。同国を含むアジア14カ国で食糧支援を展開する世界食糧計画(WFP)の忍足謙朗(おしだりけんろう)アジア地域局長は、東京都内での毎日新聞の取材に対し、「食糧危機の最大の原因は紛争と貧困」と指摘した。戦いは今、食糧危機という「テロの温床」が再生産される泥沼に陥っている。【白戸圭一】

 ◇避難長期化、生活基盤失い
 パキスタンでは現在、総人口(約1億7600万人)の48・6%が食糧不足に直面していると推定される。03年の調査では、同国内の131地区のうち食糧不足が深刻なのは54地区だったが、今年6月にスイスの援助機関が発表した報告書では80地区にまで増えた。WFPは今年、アジア向け予算の約3割をパキスタン1国に投入し、延べ900万人に食糧40万トンを配給する計画だ。

 忍足氏は「現在の危機は食糧の供給不足ではない。貧しくて食糧を買えない人々が多数いることで起きている。パキスタンでは、紛争がその貧困に拍車をかけている」と危機の構図を解説する。

 パキスタンの食糧生産と輸出に関する統計をみると、忍足氏の言葉の意味が分かる。同国の主食である小麦の生産量は、04〜08年まで2000万トン前後で安定的に推移している。

 さらに、米の生産量は04年の754万トンから08年は1043万トンにまで増えた。同国の08年度輸出総額(約134億ドル)に占める米の割合は11・3%で、最大の輸出品目だ。つまり、パキスタンは輸出できるほど十分な食糧を生産しながら、多くの国民がそれを買えずに食糧危機に直面している。

 忍足氏とともに取材に応じたWFPのハービンジャー・パキスタン事務所長は「戦闘の激化で多数の国内避難民が発生し、生活基盤を失い食料を買えない人が急増した」と、対テロ戦争と食糧危機の関係を説明する。

 08年8月以降、アフガニスタン駐留米軍の越境攻撃やパキスタン政府軍と武装勢力との戦闘がアフガン国境地域を中心に激化し、パキスタン国内各地へ避難した人は延べ300万人に達した。出口の見えない戦争に加え、7月には洪水も発生した。国連は今も100万人以上が避難生活を送っているとみて、国際社会に支援を訴えている。

 ◇政情不安起因、支援不可欠に
 パキスタンを含むアジアの国々の食糧危機の特徴は、サハラ以南アフリカと比べて相対的に高い水準の経済力を有しながらも、紛争や政情不安に起因する貧困により、食糧を十分に購入できない人々が多数存在している点だ。

 世界の慢性的飢餓人口は昨年10億2000万人と、史上初めて10億人を超えた。地域の総人口に占める飢餓人口の割合の高さはサハラ以南アフリカ地域が一番だが、飢餓人口の絶対数ではアジア太平洋地域が6億4200万人と、世界の6割以上を占めている。

 アジアで栄養不足人口の割合が高い国はパキスタン、インド、スリランカ、、アフガニスタンなど政情が不安定な南アジアに多い。WFPのアラマン・アフガニスタン副事務所長は「我々は人々の自立を促し、貧困対策となる活動を続けており、国際社会の一層の支援を必要としている」と話している。【白戸圭一】


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