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国際政治・世界事情

1434チバQ:2010/06/10(木) 21:35:05
http://sankei.jp.msn.com/world/mideast/100609/mds1006090746003-n1.htm
【イチから分かる】南アフリカ 犯罪の背後に貧困と格差 (1/3ページ)
2010.6.9 07:39

 アフリカ大陸で初めて行われるサッカー・ワールドカップ(W杯)南アフリカ大会が11日、開幕する。アパルトヘイト(人種隔離)が撤廃され、1994年に選ばれた黒人初のマンデラ大統領が、「国民和解」を唱えて16年。人種差別の解消は進んだものの、社会格差は解消できず、強盗やレイプが増えて、外国人労働者排斥事件も多発する。W杯を機に「虹の国」は輝きを取り戻せるだろうか。(ロンドン 木村正人)

 95年6月24日、南アで行われた同国対ニュージーランドのラグビーW杯決勝戦に出場した唯一の黒人選手チェスター・ウィリアムズ氏(39)はかつて、本紙にその感激をこう語った。

 「試合の準備中、人種に関係なく6万5千人の大観衆が総立ちになり新しい国歌を歌った。感動的な光景で、私も大声で歌った」

 アパルトヘイトを撤廃した南アにとり、W杯は国際社会への復帰をアピールする絶好機で、南ア代表は見事に初出場、初優勝を果たした。マンデラ大統領にとり、「国民和解」を演出する最高の舞台となった。

 その15年後の今年、今度はサッカーW杯である。

 観戦のため訪れる旅行者数の予測は、金融危機の後遺症で45万人から30万人に下方修正されたとはいえ、「W杯はかつてないほど国民を団結させている」とズマ現大統領は力説する。

 94年以降、南ア経済は毎年2〜5%の成長を遂げて国内総生産(GDP)の規模は4・5倍に拡大。旅行者数も年間390万人から950万人に膨らんだ。

 サッカーW杯で南アの発展とアフリカ大陸の可能性を世界に印象付けようとの狙いが、主催者の国際サッカー連盟(FIFA)にも開催国の南アにもある。

 ヨハネスブルクを拠点に活動する英国人ジャーナリスト、フレッド・ブリッジランド氏はしかし、「問題は犯罪率の高さ。殺人発生率はコロンビアに次ぎ世界2番目。主要都市住民は電気さくに囲まれて暮らす。正常な社会ではない。自動車や携帯電話を盗むため日常的に殺人が行われている」と、声をひそめて語る。

 殺人こそ94年の年間2万6千件から1万8千件(昨年)に減ったものの、レイプは4万4千件から7万件(同)に激増。強盗も11万7千件から18万件(同)に増えた。中でも気になるのは異端者や外国人労働者を狙った「嫌悪犯罪」だ。

 2008年には、同性愛を公表していた女子サッカー代表選手、ユーディ・シメラニーさんが、“性の矯正”を理由にレイプされ、拷問を受け、顔や胸、足を25回も刺されて殺された。この事件で2人に有罪が言い渡され、2人は無罪判決を受けた。同性愛への嫌悪犯罪は今も、続発する。

 外国人労働者に対するそれは、ムガベ政権の圧政を逃れて南アに300万人も流入した隣国ジンバブエの人たちを、黒人貧困層が仕事を奪われるのを恐れて次々と襲撃するケースが少なくない。警備が強化されるW杯期間中はおとなしくして閉幕後に襲撃を再開すると予告する集団もある。

W杯で人権問題に光

 嫌悪犯罪や一般犯罪の多発の背景に、マンデラ氏が唱えた「国民和解」の理想では解消できない社会格差の現実が横たわる。南アの経済格差は世界最悪との研究も昨年、発表された。

 失業率24%超。貧困家庭に生まれた子供たちは十分な教育を受けられず、青年になっても雇用機会に恵まれない。生活の糧を得ようにも、強盗しか手段が見当たらないのが、実情だ。

 だが、他のアフリカ諸国の状況はもっと深刻だ。

 サッカーの英スコットランド・プレミアリーグでプレーするコートジボワール代表のスレイマン・バンバ選手は英メディアで、「銃とサッカーは両立しない。暴力が繰り返されないよう力を合わせるべきだ」と呼びかける。サッカーが子供に夢と希望を与えればとの期待が、そこにはある。

 国際人権団体アムネスティ・インターナショナルのコルドーネ暫定事務総長は本紙の取材に、「W杯を、南アで人権問題に取り組む人たちに光を当てる機会にしたい」と話している。


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