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国際政治・世界事情

1396チバQ:2010/05/18(火) 20:00:54
http://www.sankeibiz.jp/macro/news/100518/mcb1005180502002-n1.htm
英国 キャメロン連立政権が発足 短期安定 鬼門は選挙制度・外交 (1/3ページ)
2010.5.18 05:00


初閣議を開く英国のキャメロン新首相(左端)=13日、ロンドン(AP)【拡大】
 英国で11日、保守党のキャメロン党首を首相、中道左派・自由民主党のクレッグ党首を副首相とする連立政権が発足した。予想外の組み合わせで政権が誕生したのは、連立協議でキャメロン党首が示した柔軟さによるところが大きい。新政権は議会で過半数の議席を握り、少なくとも短期的には安定しそうだ。しかし、選挙制度改革をめぐる国民投票、欧州連合(EU)との関係や外交政策で両党の隔たりは大きく、中・長期的に政権が分解する恐れもある。

 ≪分析≫

 6日に投開票された英総選挙は、単独で過半数の議席を占める政党が一つもない「ハング・パーラメント(中ぶらりん議会)」となった。開票結果が判明した直後、保守党の少数政権、労働党と自民党の連立政権と比べ、基本政策の違いから実現可能性が低いとみられた保守党と自民党の連立政権が成立した。英国で連立政権は第二次世界大戦後初。

 ◆財政再建へ増税必至

 連立政権誕生にはさまざまな要因が作用しているが、第1に、保守党のキャメロン党首が連立協議でみせた政治的柔軟性を挙げることができる。大政党に有利な単純小選挙区制に代わる選挙制度に関する国民投票の実施を保守党が自民党に約束しなかったら、連立政権は実現しなかっただろう。

 第2の要因は、自民党のクレッグ党首の決断だ。クレッグ党首は政権入りする「1世代に1度」の好機を逃すまいと決心していた(ハング・パーラメントは1974年以来、36年ぶり)。クレッグ党首が恐れた最悪のシナリオは、保守党が単独少数政権をつくり、現行の選挙制度のまま早期に総選挙を行い、単独過半数を目指すことだった。

 第3の要因は、労働党と自民党の連立協議が不調に終わり、他に選択肢がなかったことだ。労働党と自民党が連立するためには、労働党が自民党との関係で結束を保ち、選挙制度改革で保守党以上の譲歩を自民党に示す必要があった。しかし、どちらの条件も実現しなかった。

 第4の要因は、強い政府の必要性だ。保守党が公約に掲げる財政再建には議会で過半数を占める安定した政権が求められることから、同党は単独少数政権ではなく連立政権を選択した。国民に痛みを強いる歳出抑制の責任を、他党と分かち合う思惑もあった。

 ただ、中道左派の自民党と連立を組むことで、保守党の単独政権よりも、財政再建は増税に頼る傾向が強まるだろう。付加価値税率の引き上げ、銀行税の拡大、キャピタルゲイン増税などが行われる可能性がある。また、銀行の融資政策への規制強化も検討されるだろう。

 ◆対EU関係で温度差

 連立政権は短期的には安定をもたらすとみられるが、中・長期的には波乱要因もある。選挙制度改革について、保守党の大多数は現在の選挙制度を変更することに反対している。自民党が国民投票で勝利するには、労働党の協力が不可欠だが、野党となった労働党は自民党に妥協する必要がない。その結果、近い将来、英国で選挙制度が変わる可能性は小さい。

 保守党と自民党の政策で最も大きく隔たっているのは、EUに対する姿勢だ。保守党は欧州懐疑派でEUへの主権移譲に消極的であり、自民党は親欧州で英国のユーロ加盟を支持している。欧州に対する政府の姿勢は絶えず緊張の種になるだろう。連立政権が早期に崩壊するとすれば、内政ではなく外交が原因となるかもしれない。

 ≪結論≫

 英国の新政権は、短期的には、安定し結束した強い政府となる公算が大きい。財政赤字削減計画をまとめ上げ、政治的な痛みを伴うとしても、海外の投資家から信頼される財政再建を成し遂げる潜在力がある。しかし、中・長期的には、妥協の積み重ねからくる連立与党内の不満の蓄積や、EUとの関係、外交政策、選挙制度改革の国民投票などに対する立場の違いから、連立政権の安定が脅かされる恐れがある。(オックスフォード・アナリティカ)


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