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国際政治・世界事情

1395チバQ:2010/05/17(月) 22:38:22
http://mainichi.jp/select/world/news/20100517ddm007070065000c.html
From:ロンドン 政権交代のドラマ性
 マニフェスト(政権公約)発祥の地・英国では、1983年総選挙の労働党のそれを「史上最も長い遺書」と呼ぶ。核放棄や企業国有化など大胆な政策を打ち出し、惨敗したからだ。日本の民主党のマニフェストはどうか。財源なき大盤振る舞いの約束から、「史上最も長い誇大政治広告」とならなければいいのだが。

 日本がモデルとするその英国で、13年ぶりの政権交代が起きた。投開票日から5日後の11日夜、労働党に代わって「保守・自由民主」連立政権が誕生。わずか1時間半の政権移行のドラマは、劇的かつ残酷だった。

 午後7時20分。官邸前で辞任を表明したブラウン首相の声は上ずっていた。「私は人生で2番目に大事な職を離れる。そして最も大事な仕事である夫と父親に戻る。ありがとう。さようなら」。首相はその後、警察の護衛車に導かれてバッキンガム宮殿へ。エリザベス女王に辞意を伝え、宮殿から出てきた「前首相」の車からは早くも護衛車が消え、「平民」として赤信号の度に交差点で停車を繰り返した。

 その様子は、上空のヘリコプターから生中継で茶の間に伝わる。

 勝者である保守党のキャメロン新首相については多く触れる必要もないだろう。プロセスはその逆に進んだ。ブラウン氏の辞任表明から約1時間半後、宮殿で任命を受けたキャメロン氏は官邸に到着し、「最善の時はこの先に待っている」と使命感をみなぎらせた。

 宮殿と首相官邸を舞台に、「敗者の屈辱」と「勝者の高揚」のコントラストを鮮明に浮かび上がらせるのが英国の政権交代劇だ。そこには、王権を除くすべての政治権力は「一時的なものに過ぎない」というメッセージが潜む。政権移行の儀式は、英国がいかなる国であるのかを国民に再認識させる機会に見えた。

 その永続性により、国家としての継続性を保証する国王の存在。選挙結果は、どの政党も過半数に達しない36年ぶりのハングパーラメント(宙づり議会)となったが、「女王の公僕」である官僚が連立交渉の仲立ちをし、わずか5日間で保守党と中道左派・自民党の理念を超えた連立を成立させた。国王を頂点とする政治システムが、柔軟性を発揮した結果だ。

 しかし、今後を予想するなら、連立政権は迷走するだろう。根拠は単純だ。キャメロン首相とクレッグ副首相(自由民主党)は「党益」より「国益」を優先する「新しい政治」を掲げるが、何を国益ととらえるか、つまり理念の違いこそ、政党の存在意義だからである。

 今回の連立は、目前の財政危機に対処するための「必要な結婚」とも、「便宜的結婚」とも言われる。富裕層が支持者の中心である保守党と、中低所得層の自由民主党。両党が連立政権の結束を維持しながら、支持者をつなぎ留めるのは至難の業に見える。【笠原敏彦】


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