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国際政治・世界事情

1389チバQ:2010/05/13(木) 22:32:10
 ◇労働党への流れ急変
 連立交渉の舞台裏を探ると、11日に劇的展開を見せたことがわかる。10日、自由民主党が連立の前提条件とした「党首辞任」にブラウン前首相が応じ、いったん「労働・自由民主」連立に流れが傾いた。その振り子はわずか1日で「保守・自由民主」に揺り戻した。

 クレッグ党首は11日朝、首相の辞任表明を受け「安定政権へのスムーズな移行を助ける」と発言。官邸前のBBC記者は「私が朝9時にここに来たときは明らかに労働党に勢いがあった」と報告、事態の急変を証言する。

 「労働・自由民主」交渉決裂の理由について、両党の説明は真っ向から食い違う。「自由民主党は最初から交渉の意思がなく、保守党との連立条件をつり上げるため利用した」(労働党)「労働党は一部閣僚が選挙制度改革への強い支持を示さなかった」(自由民主党)

 真相は不明だが、労働党首脳部が自由民主党とともに選挙で負けた「敗者連合」を組むことへの党内の反発の強さを見誤ったことは確かだ。労働党の有力議員らは交渉中、テレビで次々と連立に否定的な見解を述べていた。

 タイムズ紙によると、11日朝に「労働・自由民主」交渉は決裂、昼ごろにキャメロン、クレッグ両党首が国会議事堂での秘密会談で“握手”。同席したオダンネル内閣官房長が会談場所から駆け出す姿が目撃された。自由民主党内には保守党との連立に懐疑的な声が強かったが、有力者で自身懐疑派のビンス・ケーブル氏が議員総会で「理性で判断しよう」と呼びかけ、保守党への流れができたという。

 ◇選挙制度・防衛、政策に隔たり
 新聞論調は、どの党も過半数を取れないハングパーラメント(宙づり議会)の現状で今回の連立は「最善の選択」と行方を見守ろうとする姿勢が多数派だ。その中で、選挙制度改革推進を理由に自由民主党を支持したリベラル系ガーディアン紙は、「より公平な選挙制度」を実現する機会を逃したと自由民主党を批判している。保守党が現行の完全小選挙区制度の維持をもくろんでいるのに対し、自由民主党は比例代表制導入を主張。連立協議で、小幅な改革でしか合意できなかったからだ。

 ほかにも防衛政策や欧州、移民問題など保守、自由民主両党は立場が大きく異なる。12年ぶりに実施される「戦略防衛見直し」では、核兵器システムや空母など大型装備の更新問題をめぐり、積極派のキャメロン氏と否定的なクレッグ氏が選挙戦で激論を戦わせた。核兵器に関しては自由民主党が更新に同意したが、費用について精査を求めた。

 両党の支持者は各選挙区で「宿敵」関係にある。安易に妥協すれば、連立自体に不満をくすぶらせる両党支持者の反発を招きかねない。

 キャメロン、クレッグ両党首は、連立政権の結束を維持しつつ、支持者をつなぎ留めるという手綱さばきを迫られる。「英国の政治を変えた」と歴史に名を残すか「党基盤を弱めた」と批判されて終わるかの分かれ道になりそうだ。


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