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国際政治・世界事情

1247チバQ:2010/03/28(日) 21:59:51
http://www.iza.ne.jp/news/newsarticle/world/europe/373014/
【素顔のロシア】「疑似民主主義」打破できぬ反政権派
配信元:
2010/03/26 10:46更新

 「怒りの日」と銘打った反政権派のデモ行動が3月20日、ロシア全土の約50都市で一斉に行われた。経済の低迷を受けてデモの波が地方にまで広がり、一部がウラジーミル・プーチン首相(57)=前大統領=や地方政権の退陣を公然と叫び始めたのが注目される。ただ、今のところ、この種の抗議行動が政権転覆や大きな社会運動につながる兆候はみられない。
 ■名ばかりの多党制


 20日午後3時。デモが予定されていたモスクワ中心部のプーシキン広場は、すでに数十台の警察車両と数百人の警官隊で物々しく封鎖されていた。広場前の路上には間もなく、デモに参加しようと200〜300人が集まり、ごった返した。


 「プーチンは退陣せよ」「ルシコフ(市長)なきモスクワを」。スローガンを叫び、プラカードを掲げた者に警官隊は次々と襲いかかる。デモ隊が発煙筒をたくと警察は催涙ガスをまいて対抗し、現場は騒然となった。モスクワでの拘束者は約70人。連行を免れたタチヤナ・クラギナさん(56)は「今の政治には絶対反対だ。子供や孫にはこんな国に住んでほしくないと思う」と語った。


 極東のウラジオストクや東シベリアのイルクーツク、西部のヤロスラブリなどでは当局の開催条件を飲む形で集会が許可され、参加者は1500人〜2000人にのぼった。


 “クレムリンのイデオローグ”として知られるウラジスラフ・スルコフ大統領府副長官(45)は最近、ロシア紙のインタビューで「抗議集会があるのだからロシアに民主主義はある。全体主義国家ではありえない」と言ってのけた。その民主主義はしかし、反政権派が「疑似民主主義」と称してはばからない性質のものだ。


 プーチン氏は2000年の大統領就任以降、主要テレビ局をすべて政権の支配下に置くなど報道・言論を統制。政治制度の面でも、下院選を比例代表に一本化▽議席獲得のための得票率制限を7%に引き上げ▽地方知事の選挙を廃止−といった方策でリベラル政党や無所属政治家を徹底的に排除した。


 その結果、中央・地方の議会では、多数派を占めるプーチン氏の与党「統一ロシア」と、3つの「野党」による寡占状態ができている。多党制の体裁はとっているが、政権に批判的なのはせいぜい共産党だけだ。クレムリンがこれら以外の政党や社会団体を「システム外反対派」と称していることにも、その「民主主義」がいかに管理されたものかが表れている。


 ■伝わらぬ「怒りの日」


 ロシアは昨年の国内総生産(GDP)が前年比8%減という経済不振にある上、今年から各地で公共料金が大幅に値上げされたことが住民の懐に打撃を与えている。相次ぐ警察不祥事や官僚の汚職体質にも庶民の不満は鬱積(うっせき)。デモの多発は、「システム外」に追いやられていた反政権派や住民が、意思を表明する唯一の手段として路上に出始めたことを意味しよう。


 しかし、反政権派が「垂直の権力」と呼ばれる現体制に風穴を開けるのは容易でない。20日のデモに参加したのは多く見積もっても2万人にすぎず、主催者側が計画した動員数にははるかに及ばない。国民の圧倒的多数は政府系テレビのみを情報源としており、「怒りの日」のことは知る由もないのが現実だ。


 国民の心理面でも、反政権派は大きな支持を得ていない。プーチン前政権以降に庶民はすっかり政治への関心を失った上、現下の経済情勢もソ連崩壊後の1990年代に比べれば好転しているからだ。中高年層にはソ連時代への郷愁が強く残っており、リベラル派は「ソ連を壊して混乱をもたらした無責任な勢力」ともみなされがちだ。


 反政権派が下からの街頭行動だけで「疑似民主主義」の壁を打ち破るのは難しく、ロシア政治の変革には権力闘争による政権の分裂といった「上から」の要因が必要とみられている。

 (モスクワ支局 遠藤良介/SANKEI EXPRESS)


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