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国際政治・世界事情

1031チバQ:2009/12/05(土) 14:52:00
http://www.business-i.jp/news/special-page/oxford/200912050009o.nwc
スイス 「モスク尖塔の建設禁止」を可決 イスラム圏事業への影響懸念2009/12/5
トルコ文化センターのミナレット。スイスの国民投票でミナレットの新設が禁止され、内外の波紋を呼んでいる=スイス北部のオルテン近郊(AP)
 スイスで、ミナレット(イスラム教礼拝所の尖塔)の新規建設禁止を求める国民投票が行われ、賛成多数で可決された。イスラム諸国だけでなく、国連や欧州からも批判の声が上がり、国民に反対を呼びかけていたスイス政府は困惑している。2005年、デンマーク紙がイスラム教預言者、ムハンマドの風刺漫画を掲載し、イスラム諸国でデンマーク製品の不買運動が起きた。スイス食品大手ネスレをはじめ、同国の多国籍企業は事業への影響を懸念している。

                   ◇

 ≪分析≫

 スイス国内にミナレットの新設を禁止すべきかどうかを問う国民投票は11月29日に行われ、全体の57.5%が賛成、26州中、22州で賛成が多数を占めた。反対が過半だったのは、国際機関が集中するジュネーブなど、フランス語圏の4州にとどまった。投票率は53%で、スイスの国民投票では高い方だった。

 国民投票を呼びかけた、右翼・国民党(SVP)以外のすべての主要政党、実業界、宗教団体、利益集団は、ミナレット建設禁止に反対していた。彼らは禁止は憲法が保障している信教の自由に反し、イスラム教徒の敵意をあおると訴えた。事前の世論調査では「反対」が「賛成」を上回っており、国民投票の結果はスイス内外で驚きを持って迎えられた。

 ◆右翼政党の躍進

 スイスに暮らすイスラム教徒は約40万人で、人口の5%だ。わずか5万人だったイスラム教徒人口の急増が反イスラム感情の高まりにつながっている。

 現在、スイスに4つしかないミナレットについて、禁止賛成派は過激なイスラム政治権力の象徴としてみるべきだとの論陣を張った。反移民のSVPは国民議会(下院)第一党で、7人からなる連邦会議(内閣に相当)にマウラー国防・市民防衛・スポーツ相を送り込むが、連邦政府から距離を置いている。

 反移民、反イスラムの綱領でSVPは1990年代の中規模の中道農民政党から2007年の総選挙で最も成功した政党になった。

 国民投票に勝利したSVPは、これは「スイスのイスラム化」に対抗する運動の始まりに過ぎず、強制結婚やブルカを禁止する法的措置を含む国民投票を提案。直接民主制の伝統があるスイスでは、いかなる問題でも、法定の署名数が集まれば国民投票に問える。

 ◆不買運動も

 スイスは、世界中の政府や人権団体から一斉に非難を浴びている。ピレイ国連人権高等弁務官は「明らかに差別的だ」と述べた。トルコをはじめとするイスラム諸国の政治家や宗教指導者も国民投票を糾弾した。

 SVPを離党したビドマーシュルンプフ司法警察相は、この国民投票をイスラムの社会、宗教、文化を拒否するものとみるべきではないと強調。スイスの環境保護政党、緑の党は欧州人権裁判所(フランス・ストラスブール)に告訴する意思をすでに表明している。

 スイスに本拠を置く多国籍企業は、ミナレット建設禁止がイスラム諸国におけるスイスの利益に反し、スイス製品の不買運動を引き起こすのではないかと恐れている。スイスの重電機大手ABBや食品大手ネスレは、イスラム諸国との間に重大な利害関係がある。

 一方、欧州の右翼指導者はスイスの国民投票結果を称賛。デンマーク国民党、オランダ自由党、イタリア与党・北部同盟のカルデロリ法律簡素化相らは、自国でも同様の国民投票を行うよう求めている。

                   ◇

 ≪結論≫

 国民投票の結果は、内外のエリート層の驚きと失望を招いた。最終的にスイス最高裁か欧州人権裁判所が決定を覆すかもしれないが、スイスとイスラム世界との関係、スイス実業界の利益に影響を及ぼす可能性がある。国内では、SVPが推進する急進的な反移民政策が勢いを増し、合意に基づくスイス政治の伝統が脅かされている。(オックスフォード・アナリティカ)


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