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文部スレ
2497
:
名無しさん
:2015/03/29(日) 17:25:15
>>2496
■ 会社は教育を受ける場ではない
――南場さんはエンジニアを積極的に採用したいとおっしゃっていましたね。
ものが作れる人をたくさん入れたいと思っています。プログラミングは論理的だから、文系でも理系でも、誰でもエンジニアにはなれる。プログラミングの素養がある程度ある人で、会社を作っていきたいという気持ちはありますね。
――プログラミング研修を社員に受けさせることを計画している企業もあるようです。南場さんにそのお考えはありますか?
22歳まで(ITに)まったく触っていなくて、今から勉強するというのは無駄があると思っています。おカネをもらう社会人になってもまだ教育フェーズだととらえている会社もありますが、私は会社というのは仕事をする場所だと思っているので、自分の価値、プロとしての価値を出してくださいというのが根本にあります。
わが社に22歳で入ってから、さあプログラミングを勉強してもらうんだというほど、私は親切な人ではないんです(笑)。小学生、中学生、高校生に対しては、もちろん、プログラミング教育の普及のために頑張りますけど。
――今の時代、子どもたちはデジタルネーティブになってきています。親は、子どもたちとどのように向き合えばいいでしょうか。
文明はずっと進化し続けていて、そのスピードは一定ではなく、必ず親の理解できないことを、どの時代でも子どもは行っているものです。だから、この時代だけの特別なことではありません。
たとえば、大学の研究室でガルルって、計算機をタイムシェアして使ってた時代があった。そのときの親は、計算機の前に並んで待っている息子や娘のことが理解できない。「なんでそろばん使わないの?」って思っていたと思います。そういう時代もあれば、ものすごく大量の計算がとても短時間にできる時代がやってきて。「いったいそれは何?」「コンピュータ」「コンピュータって何?」「ゼロイチだよ」「ゼロイチ?」というような、親が文明に追いつけないときもあった。このように、テクノロジーの進化や文明の進化というのは、世代間で必ずギャップを生んでいるのです。
――IT教育については、子どもの教育によくないのではないかといったような、批判的なメッセージも見かけます。どうリスクを考えるべきでしょうか。
紙を使わなかったり、手を動かさないのは教育上よくないという話はありますね。ただ、私はその話には気をつけたほうがいいと思っています。根拠がないと思いますから。
家庭の中でスマホやiPadなどのタブレットを使うときは、親と子どもの約束はあってもいいと思います。たとえば、子どもにタブレットを買い与えるとき。事前に1日30分までという約束事をして「その約束を守れるなら買ってあげるよ」と言って、子どもが「守る」と言ったとする。いざ買い与えて、本当に守っているかどうか見ていくのは、家庭の教育でしょう。とてもタブレットを使いたいのに我慢するということも、またいい教育だと思います。
学校でも、たとえばタブレットを使いたいのに、苦手な算数の話を聞いてなければいけないということがある。そうして我慢して聞くということも教育なんだと思います。
ちなみに私は学校の校則はあまり守る子ではありませんでしたね。でも、家のルールはきちんと守っていました。父親が「女子に教育は必要ない」という人だったから、家で宿題はしませんでしたが、父親の靴磨きは欠かさず行っていました。そういう家庭教育も必要なことだと思っています。
(撮影:梅谷秀司)
小宮山 利恵子
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