したらばTOP ■掲示板に戻る■ 全部 1-100 最新50 | メール | |

労働運動

999とはずがたり:2015/10/29(木) 17:07:33
 また、このようにも話す。「島型の机を並べて上司が監督し、社員が顔を見合わせながら仕事をする緊張感のあるワークスペースも、残業を前提にした仕事のペース配分で無駄な時間を費やしてしまう働き方も含めて、日本の企業はおかしい。欧米の企業から見たら信じられないことだろう。日本の企業社会は、今のワークスタイルを脱却しない限り明日は変わらない」

●経営者の意識改革に加え、ビジネスパーソン自身もライフスタイルを変えること

 日本のビジネスパーソンはとにかく残業が多い。一方、こうして無駄な残業で長く会社にいて仕事をした社員が褒められる文化があるのも現実だ。結果を生み出すための効率が重視されるのではなく、結果よりもいかに会社に忠誠心があるかが社員の評価に繋がる場合さえある。“安いコストで、長く働く人が重宝される”という意見もあるほどだ。

 しかし、グローバルで見たらどうだろうか。かつて原田氏が日本法人社長を務めたアップル社も、世界のインターネットの覇者になったグーグルも、過労死者が出るような長時間労働で成長したわけではないだろう。世界を変革するような価値の創造によって急成長を遂げ、かつて世界経済をリードしていた多くの日本企業を軽々と抜き去っていった。日本の企業社会も、こうした会社のあり方、働き方のグローバルスタンダードから学ぶべきなのではないだろうか。

 ちなみに、こうした考え方を前提に、原田氏も自身のワークスタイル、ライフスタイルを変えてきたという。「私も60歳を前にして、猛烈に運動を始めた。東京マラソンにも5回出場して、トライアスロンにも挑戦した。毎日、朝4時から1時間でメールのチェックをして、5時からランニングをしている。この朝起きてから1時間のメール処理の生産性はものすごく高く、朝5時からランニングしながら聞くニュースの情報収集は一番質が良い。早寝早起きすると、1日の効率が劇的に変わる。仕事も、早くスタートして早く終わることが、働き方を変える第一歩ではないか」

 経営者の意識改革に加え、ビジネスパーソン自身もライフスタイルを変えることが、ワークライフバランスを改善する重要な一歩になるのだ。

●ワークライフバランスの改善が企業に与えるインパクト

 ではワークライフバランスを改善して生産効率の高い組織を作ることによって、企業の経営にどのようなインパクトを与えるのだろうか。「とにかく社員には、『残業ゼロを目指すことは、単なるコスト削減ではない』と常々言うようにしている。限られた時間の中で仕事を終わらせる習慣をつけると、仕事のスピードと質が向上する。これが残業をゼロにする企業にとっての本来のメリットなのだ。もちろん、社員にとってはワークライフバランスが改善することで生活がもっと豊かになり、メンタル面でも良い影響があり仕事に臨むエネルギーも高まる。一方で経営者にとっては、仕事のスピードと質の向上が生まれることが一番のメリットだ」と原田氏は語る。

 厳しい市場環境の中で競争に勝つためにはビジネスのスピードを上げ、そして市場に勝つためには高い付加価値を生み出す組織にしなければならない。残業を削減し、社員のワークライフバランスを改善することは、競争力のある組織を生み出すために不可欠なのである。

 原田氏は、“仕事の質”についてこう付け加える。「価値を生み出すクリエイティブな仕事というのは、何時から何時までオフィスにいれば生まれるというものではない。日常的に普段ずっと頭の中で考えているものであり、例えば私にとっては、早朝ランニングするときが一番多く仕事のアイデアが生み出される一番クリエイティブな時間だ。つまり、ある時間の中で仕事をしているのではなく、その人にとっての一番クリエイティブな時間に価値が生み出されているのだ」

 つまり、仕事の結果を生み出すために必要なアイデアや価値の創造は、オフィスにいる時間の長さとは比例せず、そしてオフィスという空間に縛られるものではないということだ。「もちろん、ビジネスは組織で動いているので自分勝手なことはせずに社内の連携はしっかりしなければならない。会社という空間はそのための場所だ。しかし、頭が働き本当にクリエイティブな仕事が生み出されるのは、時間や場所に依存するものではない」


新着レスの表示


名前: E-mail(省略可)

※書き込む際の注意事項はこちら

※画像アップローダーはこちら

(画像を表示できるのは「画像リンクのサムネイル表示」がオンの掲示板に限ります)

掲示板管理者へ連絡 無料レンタル掲示板