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労働運動

492千葉9区:2009/08/12(水) 21:41:25
http://www.kahoku.co.jp/spe/spe_sys1031/20090811_03.htm
明日が描けない(1)再チャレンジ/安定雇用へ道筋見えず

雇用不安問題について書かれた新聞の切り抜きに目を通す井上さん。雇用構造のゆがみに、やるせない思いを募らせる


  かつてない不況が暮らしにさまざまな暗い影を投げ掛けている。ひとり親の家庭、障害がある人、非正規雇用者など、社会的に弱い立場に置かれた人々の中には、生活苦にあえぐ人が少なくない。同時に、将来の展望が描けないのは、多くの生活者の実感でもある。格差や貧困を解消するために、政治には今、何が必要なのか。衆院選を前に生活者の視点から考えてみる。

<非正規転向あだ>
 仙台市内に住む40代後半の井上淳夫さん(仮名)。10年ほど前、正社員だった営業の仕事があまりにきつく、退職して派遣社員になった。

 この選択が、その後、延々と雇用問題で悩まされる「あり地獄」の入り口だったとは、当時は想像もつかなかった。

 今年3月、井上さんは派遣社員として1カ月働いたコールセンターの仕事を失った。次の仕事はまだ見つからない。履歴書の職歴欄は、びっしりと埋め尽くされている。

 非正規雇用になってから、登録する人材派遣会社や派遣先企業が10回ほど変わっている。最初の派遣会社は条件に満足できず「自己都合」で辞めた。しかし、その後は意に反して仕事を失うことの繰り返しを余儀なくされている。

 職歴欄には「人員削減で退社」「雇い止め」などの記述が4回も出てくる。「『会社都合』に振り回されっぱなしでした。安定的に働きたいのですが…」。井上さんの表情は暗い。

<問題は以前から>
 世界的な大不況が深刻化した昨年秋以降、労働者とりわけ非正規雇用者を取り巻く環境の悪化が、深刻な社会問題としてクローズアップされた。

 「でも、こうした事態は最近始まったことではありません」と井上さんは指摘する。「現にわたしが経験したように、雇い止めや契約解除は前々から行われていました」。正社員の安定した立場と、非正規雇用者がさらされている極めて不安定な立場―。落差の激しさに無力感をにじませる。

 総務省の調査によると、非正規雇用者は1995年から増加の一途をたどり、当時5人に1人だった非正規が、現在は3人に1人に拡大。国際競争力の向上などの目的で、経済界が正規雇用者を大幅に非正規に置き換えようとしたためだ。国も規制緩和で後押しした。

 戦後の日本は終身雇用が定着し、社員の家族も含めた福利厚生の大きな部分を、企業が担ってきた。非正規拡大への誘導は、そうした社会の土台をぐらつかせた。

 国からは「再チャレンジ」といったうたい文句で対応策が打ち出され、各政党や自治体も、さまざまな就労支援策を掲げる。だが、井上さんは自身が直面するような困難を解決に導く具体的な施策は乏しい、と感じている。

<現状は自己責任>
 井上さんは、宮城県が今年初め、情報サービス産業の業界に失業者の積極雇用を申し入れたことを知り、関連企業に問い合わせてみた。返ってきたのは「聞いていない」というつれない返事。「これでは絵に描いたもち」と井上さんはため息をつく。

 深刻な雇用不安は、この国の雇用構造の矛盾を浮き彫りにした。井上さんは「助けはなく、自己責任で対応するしかないのが現状」と言う。安定した雇用環境への道筋が見えない。
(生活文化部・松田博英)



2009年08月11日火曜日


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