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労働運動

257千葉9区:2008/11/30(日) 01:39:11
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 酒の消費は低迷している。国税庁がまとめた「酒類販売(消費)数量の推移」によると、成人1人当たりの酒類消費は92年度の101・8リットルをピークに減少に転じ、06年度は86・1リットルにまで落ち込んだ。ウイスキーは80年代前半、ビールは90年代半ばを境に減少していると業界はみている。
 盛り場に若い人を誘い出そうとメーカーは躍起だ。サントリーはウイスキーの消費拡大策でハイボール(炭酸割り)の普及に力を入れる。ジョッキで飲む「角ハイボール酒場」を今年は50店舗、来年中に300店舗設置する。40代以上には懐かしいハイボールを“化粧直し”した。近畿営業本部の岡崎洋介・企画担当部長(40)は「若い人だけでも、上司と部下の組み合わせでも楽しめる」と売り込む。
 だが、こうした業界の努力が奏功するかは未知数だ。酒類の消費量が落ち込み始める時期は、90年代初頭のバブル経済崩壊とちょうど重なる。その後、大手企業は年功序列を改め、成果主義を取り入れ始めた。酒に関する著書もある経済ジャーナリストの永井隆さん(50)は「就職氷河期で大変な競争を経て入社した。チームプレーより個人のパフォーマンスが求められ、会社に骨をうずめるつもりもない。そんな職場でノミュニケーションは成立しない」と言う。
 居酒屋の雰囲気も変わり、個室タイプの飲み屋も増えている。大阪・北新地の居酒屋では、ファミリーレストランのようにボタンで店員を呼んで注文する店も登場した。隣の客や板前さんと話せるカウンターは敬遠され、気の合う仲間とだけで盛り上がる。他人への気遣いはない分、気楽だ。
 京都市中京区で居酒屋を営む藤山晃さん(49)は、店で開かれた送別会の雰囲気に違和感を覚えた。「メンバー全体でなく数人のグループで別々に飲んでいた。以前はなかった飲み方だ」。送別される人への配慮のない風景だった。
 雑誌「月刊たる」を出版する「たる出版」の高山恵太郎社長(65)は、「酒はコミュニケーションの手段でなくなり、職場の潤滑油という役割は終わった」と話した。
 ただ騒ぐだけの学生時代の飲み会も、私には初対面の相手への話の切り出し方や、場を盛り上げる話題の選び方を覚える場だった。社会人になってからは、誘う時も誘われる時も、意義ある時間にしようと心がけた。飲み会が減り、酒の消費が落ち込んでいるのは、こうした“相手への気遣い”が薄らいだ世相を反映しているようでならない。
毎日新聞 2008年11月12日 大阪朝刊


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