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労働運動

2055チバQ:2020/04/12(日) 16:49:03
 日本の配達サービスの高さは、国内に住んでいるとなかなか気付かない。筆者も渡米前までは何とも思っていなかったが、一軒家に同居していた彼らに、「日本では配達の時間帯指定ができ、再配達も無料でしてくれる」と話しても誰一人として信じてくれない現実を目の当たりにした時、初めて太平洋の向こう側で走り回る日本の配達員に心から感謝した。

 しかし帰国後、日本のトラックドライバーや運送業者に現状を聞いていくと、その「高品質の配達サービス」は、様々な「犠牲」のうえに成り立っていたと知る。

 長距離や大型トラックドライバーの苦労は、身をもって経験してきたがゆえによく知っていたが、配達ドライバーも同じように過酷だったのだ。

 中でも、彼らの首を絞めているのが「再配達」だ。客が神である日本の社会。商談はすっぽかさないのに、自分が指定した荷物の受け取りの約束は簡単にすっぽかすのは、やはり「客の神化」以外の他にない。

 中には、再配達を幾度となく繰り返したり、「寝起きの顔を見られたくない」や「知らない人と家の前で対面したくない」という安全上の理由から、居留守を使う受取人もいる。

 「緑色の2人組」と駆け引きしながら重い荷物抱え、ようやくたどり着いた届け先が「3度目の再配達」だったら、そりゃ「叩きつけ配達員」の気持ちだって分かってくる。

 こうしてごく当然のように行われる宅配便の再配達は、その率なんと20%。5軒に1軒が再配達ということになる。これは、年間9万人のドライバーの労働力に匹敵し、トラックの排気ガスは年間42万トン分のCO2に相当する量(JR山手線の内側の面積約2.5倍の杉林が吸収する量)だ(国土交通省資料)。

 ワンクリックで外出せずとも買い物ができる時代。購入時の利便性が高まる反面、荷物の受け取り方法においては、その利便性が追いついていないのが現状なのだ〉

 再配達や時間帯指定が当然のように無料で提供される日本。が、自宅の玄関は決して「どこでもドア」などではない。配達員の「負担」は、仕事である以上ある程度は仕方ないのかもしれない。が、誰かの「犠牲」が伴うサービスは、もはや「サービス」ではないと筆者は思うのだ。

橋本 愛喜(フリーライター)


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