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労働運動
2054
:
チバQ
:2020/04/12(日) 16:48:52
「配達屋さんごっこ」のニューヨーク
Image by iStock
続けて、同書では、世界でも稀な「再配達」と「時間帯指定配送」という、日本独自のサービスについても言及している。
<周知の通り昨今の配達は、時間帯指定や再配達などのサービスが当然のように提供されている。そのほとんどが無料で行われるにも拘わらず、受取人からは数分遅れるだけで「何のための時間指定だ」というクレームが浴びせられる。
中には、「午後5時〜7時」の時間帯指定で、「5時1分」にチャイムを鳴らしても「早いだろ」とクレームを付けてくる受取人もいるため、配達員の苦労は我々の想像以上だ。
一方、筆者が住んでいたニューヨークの配達事情はというと、日本のそれとは比べ物にならないほどレベルが低い。世界の最先端と言われるこの街の配達レベルや姿勢は、日本の配達員の働きぶりを知る人間からすると、正直「配達屋さんごっこ」でしかない。
筆者はニューヨーク滞在時、クイーンズという多人種が集う地区に一時期住んでいた。そこは、高騰するマンハッタンの家賃から逃れた人が多く住むエリアで、マンハッタンの中心部にはほとんど存在しない「タウンハウス」と呼ばれる2、3階建ての一軒家に、複数の世帯が各階・各部屋に分かれて暮らすスタイルが珍しくない。
筆者も、地下1階、地上3階建ての大きなタウンハウスの2階部分に住む、エクアドル人夫婦の家の一室をシェアさせてもらっていたが、上階には中国人(大)家族、隣部屋にはメキシコ人男性、下階にはイギリス人やドイツ人が住んでおり、一つの玄関を計7世帯が使って生活していた。
そんなにぎやかな家に住み始めてすぐ、日本にいる例の両親から「荷物を送った」という連絡がきた。そうなると数日の間、荷物の到着を待つ側は、その“追跡番号を追跡する”日が続く。
ニューヨークでは、荷物の時間指定配達サービスがほぼ存在しないのだ。あるのは形ばかりの「届け日指定」のみで、何時頃来るか分からないばかりか、指定日に来ないこともザラにある。
さらに、こういう一軒家にはベルが付いていないか、付いていても壊れていることが多く、1日中待っていても配達員が来たことに気付かないこともしばしば。
となれば必然的に依頼せざるを得なくなるのが「再配達」なのだが、これがまた、そんなサービスはないに等しく、電話やインターネットで日にち指定しても、予定通り来てくれるのは一部の大手民間配達業者ぐらい。特に日本の郵便局にあたる「USPS」においては、いくら再配達を依頼し、当日すべての予定をキャンセルして1日中窓に張り付いていても、荷物はトラックにさえ載っていないのだ。
筆者の両親は、なぜか炭水化物を娘に食べさせようとする情熱がハンパなく、送ってくる荷物は毎度10キロを軽く超える。「生米は検査など厳しいため送るな」と言うと、代わりに「サトウのごはん」と「サトウの切り餅」とともに、日本製の炊飯器が送られてきたこともある。それも2度、ふりかけ付きでだ。
再配達されない荷物を手に入れるためには、3〜4日以内に自ら郵便局へ取りに行くしかない。急いで仕事帰りに赴けば、同じ思いで来局した人たちの長蛇の列。客同士で文句を聞き合いながら順番を小一時間待つことになる。こうして重い炭水化物を自ら背負って家まで運べば、世界一の大都市にいながらにして、気分はもはや「収穫帰りの米農家のおばさん」だった。
それだけではない。筆者が渡米当初、最も驚いたのは、国内郵便の場合である。受取人が不在だった場合、荷物はなんと、外に放置されてしまうのだ。
今でこそ日本にも、後述する「置き配」という言葉が浸透し始めたが、アメリカのそれは、もはや「置き去り配」。盗難補償よりも再配達のコストのほうが高くつくという理由から、容赦なく地べたに置いて行く。
中には、雨に濡れないようにするためか、はたまた盗られないようにするためなのか、花壇に生える雑草に隠したり、玄関マットで覆ったり、ドア上にあるサッシに器用に挟んだりしてくれる“心優しい”配達員もいる。が、日本ではそもそも配達荷物を直接地面に置くことすら失礼に当たる行為。
自分の名前が書いてある荷物が野宿しているのを初めて見た時には、一瞬心の底からイラついたが、それと同時に「そうか、郵便局まで取りに行かなくていいのか」と皮肉にも安堵。底に付いた砂を手で払いながら、日本の配達技術の高さが心から恋しくなった。ちょうどその頃だ、日本で「荷物叩きつけ事件」が起きたのは。
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