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労働運動

2024とはずがたり:2019/11/14(木) 14:12:45

昼食はパンの耳、電車に飛び込もうとも… 追い詰められるアラフォー非正社員
https://dot.asahi.com/aera/2018021900055.html?page=1
2018.2.20 11:30



出口が見えない。職場から自宅まで電車で1時間、帰りの車内で毎日のように涙があふれた。

「これから、どうしたらいいんだろう」

 当時32歳。週5日フルタイムで百貨店の事務パートとして働いて4年。900円足らずでスタートした時給は年に10円しか上がらず、手取りの給与が10万円を切る月もあった。実家を出たいが、この収入で一人暮らしはできない。昼食は、持参したおにぎりやパン屋でもらったパンの耳で済ませた。

 同世代の友人や親戚はすでに結婚して家庭を持ったり、それなりの働き方をしたりしている。自分は恋人もおらず独身、パートで低収入。実家でも肩身が狭かった。

 仕事自体は楽しかったが、疑問があった。職場で経験を積み、仕事の範囲は広がっていた。事務、販売、レジ、複雑なデータ管理もすべて覚えた。業務内容だけみれば、実は総合職の正社員と同じだ。

 けれども、事務パートは非正規職の中でも最下層の扱いで、給与は最も低く、仕事を評価される機会は乏しかった。職場は女性が多く華やかで、ほかのパートは既婚者女性ばかり。

 残業代がほかのパートにはついているのに自分にはないと知り、訴え出ると、上司との関係がぎくしゃくした。



 この女性(43)が就職活動をした1997年は、いわゆる就職氷河期(93〜2005年)のさなかにあたる。私大国文科という肩書は武器にならず、自分に自信もないまま臨んだ面接は全敗。近くのスーパーなどでレジ打ちとして働くうち、体を壊し、4年近く療養した。就労意欲は高く、その間に公務員試験の勉強をはじめ、体調が改善するとアルバイトなどを再開した。ところが、公務員試験に通っても、面接に通らない。職歴が乏しく、ブランクがあると採用されないと思い知った。早く働かなければ。百貨店の事務パートは、ハローワークでようやく見つけた職だった──。

 アラフォー世代、すなわち、就職氷河期世代の収入減が話題になっている。厚生労働省の賃金構造基本統計調査によると、10年から15年にかけて、大卒者全世代のなかで、就職氷河期世代にあたる35〜44歳のアラフォーだけ、世帯収入(月収)が下がっているのだ。
 
20〜24歳で5200円、25〜29歳で8700円、30〜34歳で6400円、45〜49歳で2200円、50〜54歳で2万1100円増加しているのに対し、35〜39歳は4300円、40〜44歳は2万3300円の減少だ。

 東京大学の玄田有史教授(経済学)は、この問題にいちはやく着目し、編纂した『人手不足なのになぜ賃金が上がらないのか』の中で、正規・非正規問題と、就職氷河期世代など世代間格差の問題を、背景のひとつとして指摘してきた。

「30代後半から40代前半は全雇用者の4割近くを占め、働き盛りです。さらに、本来なら、家庭を築き、住宅や子どもの教育など、消費も多い世代。そこにお金がまわっていない。日本の消費が停滞から抜け出せないのは道理でしょう」(玄田教授)



「日本社会は、初職の影響を後々まで受けやすい。この調査で、就職氷河期世代には、それより上の世代と比べて、賃金や格差意識、幸福感などの面で断絶があることがわかっています。時代は変わって日本型の雇用が減り、以前は当たり前だったことが当たり前でなくなってきた。就職氷河期世代は、そうしたしわ寄せも受けている。上の世代は、『若いときは俺たちもつらかった』と考えがちですが、そんな人たちはある意味加害者の一部といえるでしょう」(玄田教授)



 総務省統計局の労働力調査によると、現在、役員を除く雇用者5486万人のうち、非正規雇用者は2050万人。そこには半数近くの主婦パートを含むが、労働者の4割が非正規雇用と言われる。非正規雇用を選ぶ理由として、「正規の職員・従業員の仕事がないから」は、「自分の都合のよい時間に働きたい」28.6%に次いで、14.4%。こうした「不本意非正規」は全年齢で315万人おり、25〜34歳で71万人、35〜44歳で67万人、45〜54歳で62万人とされる。(編集部・熊澤志保)

※AERA 2018年2月26日号より抜粋


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