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労働運動

1851とはずがたり:2018/10/10(水) 10:11:53
■組織が大きくなるほど出世の確率は下がる
さらに指摘を重ねれば、企業が大きくなればなるほど、重職に出世できる確率は低くなります。当たり前のことですが、どんなに大きな会社であっても社長は基本的に1人です。エグゼクティブの総数もせいぜい20人程度でしょうか。
つまり、その組織のなかにいて人の羨望を得られるようなポジションにつける確率というのは、組織が大きくなればなるほど低くなるわけです。…

日本の大企業はすべてマックス・ヴェーバーが定義するところの「官僚型組織」になっていますから、上層部のポジションは等比級数的に少なくなる。つまり、組織が大きくなればなるほど「あなたはここまで」と言われてホゾを噛むことになる確率も高まる、ということです。
外資系企業の場合、ほとんどの人はキャリアの早い段階で「あなたはここまで」と言われ、会社を移ることになります。
先述したとおり、これは大きなストレスになるわけですが、それは一時的なもので、筆者の友人・知人を見る限りは、ほんの2、3年もすれば新天地を見つけてのびのびと仕事をするようになります。恋愛と同じですね。

■「あなたはここまで」と言われたあとの“地獄”
一方で、日本の大企業の場合、「あなたはここまで」と言われる年齢が40代以降なので、その時点で取れるキャリアオプションはほとんど残っていません。
結局は「辞めるよりも、今の場所でソコソコにやっていくしかない」ということになり、その場所から、華々しく活躍してどんどん昇進していく人たちを眺め続けなければならない。つまり「自分を拒否する組織に残り、拒否されない人の活躍を見続ける」ことになるわけです。その上で、組織内の序列階級は内部者にわかりやすく共有されますから、「あの人、あそこで止まっちゃったね」というのが明確にわかることになる。これは実に過酷な状況ではないでしょうか。
社会学者の見田宗介は、現代社会を「まなざしの地獄」と評しました。相互が相互に銃弾のような眼差しを交わしながら、お互いの社会的な立場や経済力を一瞬で値踏みし、「勝った、負けた」の精神消耗戦を毎日のように戦っている、という地獄です。
このような地獄に残りながら、エグジットするというオプションも取れないままに、まだまだ残り多い職業人生を生きていかなければならないのだとすれば、おかしくならないわけがありません。

■仕事人生の前半戦で「ゲームオーバー」する人々
40代の後半で「あなたはここまでですよ」と言われてしまうことの悲惨さは、今後、おそらく社会的と言っていい重大な問題を生み出すことになるでしょう。
なぜなら、おそらく近い将来にやってくる「人生100年時代」では、40代後半というのは、いまだ折り返し点にもいたっていないキャリアの前半戦に過ぎないからです。
従来の仕事人生、つまり20歳前後まで学習、その後就職して60歳前後まで仕事、その後は引退するという「3ステージモデル」を前提にすれば、四十代後半でレースから降りたとしても、残りの10年プラスアルファを引退への準備期間として甘んじて受け入れることができたでしょう。
しかし、人生が100年になんなんとする時代においては、40代後半というのは、キャリアの折り返し点にもいたっていない可能性がある。…

■人生は「3ステージモデル」から「4ステージモデル」へ
この問題を考察するにあたって、予防医学者の石川善樹が提唱する「人生を四つのステージに分けるコンセプト」を引いてみましょう。
すなわち、春に当たるファーストステージの0〜25歳は、基礎学力や道徳を身につける時期、夏に当たるセカンドステージの25〜50歳は、いろんなことにチャレンジし、スキルと人脈を築くとともに、自分はなにが得意で、なににワクワクするのかを見つける時期、そして秋に当たるサードステージの50〜75歳は、それまで培ってきたものをもとに自分の立ち位置を定めて世の中に対して実りを返していく時期、そして冬に当たるフォースステージの75〜100歳は余生を過ごす時期、というモデルです。


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