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労働運動

1675とはずがたり:2018/03/22(木) 12:18:51
>>1674
 半導体投資と言っても、工場用地の取得、建設と高額の製造装置がほとんどで昔の家電製品のように大量採用などは必要ない。石油化学が主力の化学業界も、典型的な設備産業なのだ。

 もう1つは、海外生産の急拡大だ。あらゆる業界で海外生産に拍車がかかっている。

 韓国紙デスクは「ひと昔前までは、韓国企業が海外生産を始めると韓国からの中間財輸出が増えて国内投資や雇用もプラスになった。ところが、最近の海外進出は、海外で部品や素材を調達する垂直生産体制の構築が多く、むしろ輸出代替効果、つまり海外の雇用・生産と国内がゼロサムの関係になる傾向が強い」と説明する。

 さらにもう1つは、若者の間に、大企業、公務員志向が強く、中小・中堅企業を敬遠する考え方が強いこともある。

 韓国でも、中堅・中小企業では人手不足が深刻だ。だからと言って、若者がこうした中小企業への就職を敬遠する傾向は強い。「就職浪人」したり、進学するなどあくまでも大企業や公務員を志向する傾向が強いのだ。

 その理由は、大企業と中堅・中小企業との間の待遇格差が日本以上に大きいことがある。また、財閥中心の経済発展を続けたため「強くて安定的な中堅・中小企業」の層が薄いことも挙げられる。

 「雇用」を最重視する文在寅政権にとっては、発足以来「青年失業率」が一向に改善しないことは深刻な問題だ。

■ 選挙もあるが、それよりも「エコー世代」が心配

 6月13日には、「政権評価」とも言える統一地方選挙を控えていることもあり、何とか成果を出したい。

 そういう目先の政治的な目的ももちろんあるだろうが、それ以上に、「いま手を打たないと大変なことになる」という危機感もある。

 「エコー世代問題」なのだ。

 韓国では、朝鮮戦争後の1955〜63年生まれまでがベビーブーマー世代だ。この次に、経済成長とともに始まった「第2次ベビーブーム」が1968〜77年に起きた。

 この世代の子供たちにあたる1991〜96年前後生まれの世代を「第2次エコー世代」と呼ぶ。

 満で22〜26歳の大きな塊が「就職市場」の本格参入してくるのだ。

 韓国の統計庁によると、25〜29歳の人口は、2009〜14年は毎年少しずつ減少していた。ところが、2015年に1万人増加し、2017年には9万4511人も増加した。2018年も11万人増加する。

 ただでさえ「最悪の就職難」なのに、「第2次エコー世代」まで入ってくるとなれば、これは非常時なのだ。

■ 交通費、住居費、貯蓄まで…政府が支援

 そこで、3月15日、政府は、「働き口対策」を発表した。核心は、中小・中堅企業に就職しても、大企業並みの待遇が得られるように政府が補填するということだ。

 中小企業に就職した場合、5年間所得税を免除する。産業団地に勤務する場合は、毎月10万ウォン(1円=10ウォン)の交通費を補助する。住居費を低利で貸し付ける…。

 すごいのは、「貯蓄補助」だ。中小企業に勤務した場合、3年間で3000万ウォンを貯蓄できるように支援する。

 本人が600万ウォンを貯蓄すると中小企業は雇用保険の支援を受けて同額(600万ウォン)を拠出する。これで1200万ウォン。残りの1800万ウォンは政府が出してあげるという制度だ。

 大企業と中小企業の給与・待遇格差を政府が穴埋めして、若者を中小企業に誘導しようという政策だ。中小企業は人手不足というミスマッチを少しでも解消しようという狙いだ。

 だがこれで、若者が果たして中小企業に流れて「就職難」が解消すると見る向きは少ない。

 「若者が中小企業を敬遠するのは、目先の待遇だけのせいというより、将来性に不安があるからだ。何年間だけ税金で補填しても、根本的な解決にならない」(韓国紙デスク)という見方は多い。

 だが、批判は簡単だが、どうすればいいのかというと妙案など出てこない。

 結局、「大盤振る舞い」の雇用対策を打ち出すしかないというのが、「雇用拡大」を掲げた今の政府の回答にならざるを得ないのだ。

玉置 直司


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