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労働運動

1629とはずがたり:2018/01/01(月) 19:27:27
>>1627-1629
 日本企業は「お客さまは神様である」という文化が根強いため、下請け企業と元請け企業の間に大きな力の差が生じています。そのため、一見すると労働時間の短縮に成功した大手企業が、実は下請けに仕事を丸投げしていた――というケースがあるのも事実です。

 例えば、大手企業の社員が「自分たちはもう帰るから、明日の朝までにこのプログラムを作るように」と下請け企業に仕事を振って早めに帰宅し、下請け側は徹夜で仕上げる――ということも。下請け側は、依頼を断ると膨大な利益がなくなってしまうので、やらざるを得ない。こうした状況は、働き方改革の「闇」の部分といえます。

――状況の改善に向け、自民党の「時間市場創出推進(ナイトタイムエコノミー)議員連盟」が、月曜日の出社を遅らせる「ラグジュアリーマンデー」を提案するなど、新たな動きも出てきています。週明けの出社が憂鬱(ゆううつ)になる「サザエさん症候群」を防げると一部で話題になりましたが、どう捉えていますか。

新田氏:まだ決定したわけではないので、効果のほどは未知数です。繁忙期の月末を避けられるため、ビジネスパーソンは「プレ金」よりも休みやすいでしょう。あって損はない制度だと考えています。

●週休3日制の定着には「長い時間が必要」

――週休3日制に関してはいかがでしょうか。

新田氏:導入済みの会社は少しずつ増えていますが、「時間限定社員のみ」「育児・介護従事者のみ」などと制限付きのケースが多いです。そもそも、現在は当たり前になっている「週休2日制」すら定着に時間がかかったため、週休3日の定着も長引きそうです。

 最初に週休2日制を始めたのは、1965年の松下電器産業(当時)。その後、金融機関・官公庁・学校といった組織にも定着し、社会全体に「土日は休み」の雰囲気が醸成されるには、20年以上の長い時間がかかりました。時代が違うため、このケースが完全に当てはまるとは限りませんが、週休3日に関しても同程度の時間がかかるとみています。

●今後は「情報の出し方」も重要に

――17年に働き方改革を進めた企業で、印象に残っているものは。

新田氏:アート引越センターです。同社は8月、大手引っ越し業者として初めて定休日を設けました。その結果、業績は好調に推移しています。同社は定休日を設けたことで、従業員の満足度や定着率が向上し、労働環境を魅力に感じたドライバーが競合他社から集まってきていると言われています。

 休みを増やしたことでサービスレベルが上がり、消費者から選ばれる会社になったアート引越センターは、まさしく働き方改革の成功例。こうした企業が今後も生き残っていくでしょう。

――同じ運輸事業者では、ヤマト運輸の運賃値上げと配送時間帯の変更も話題になりました。

新田氏:ヤマト運輸は情報操作に長けている印象です。「アマゾンジャパン(Amazon.com)の当日配送の影響でドライバーの負担が増している」「このままの体制を続けるのは無理だ」という話を小出しにした上で、値上げなどを発表したからです。

 消費者はヤマト運輸が置かれた状況を理解しているので、「それほど大変なら値上げを受け入れる」「ドライバーの働き方が改善されるなら、配送時間帯が減っても仕方ない」という反応を示した人が多く、否定的な人はそれほど多くなかったと記憶しています。

 働き方改革によって消費者向けサービスの内容に影響が出そうな企業は、自社が置かれた状況を顧客に理解してもらえるような「情報の出し方」を考えてみてはいかがでしょうか。こうした工夫も、ビジネス界で生き残るためのポイントになってくるでしょう。


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