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労働運動

1621とはずがたり:2017/12/29(金) 10:09:18
2017.12.29
景気拡大なのに実質賃金が下がるアベノミクスの本質
「3%賃上げ」の虚実
http://diamond.jp/articles/-/154546
石水喜夫:大東文化大学経済研究所兼任研究員

景気拡大が続いているのに、実質賃金が低下する過去の景気拡大局面では見られなかった事態が続いている。政府は失業率や求人倍率の改善を喧伝するが、なぜ、アベノミクスのもとで賃金は上がらないのか。労使関係に詳しく労働経済論などの専門家でもある石水喜夫・元京大教授(現・大東文化大学経済研究所兼任研究員)がアベノミクスの「不都合な真実」を3回にわたって解説する。

既存の経済学の枠組みでは
雇用の実態を見誤る
 日本経済や、雇用、賃金の実際の状況はどうなのでしょうか。

 2013年以降の景気回復を解説する場合に、有効求人倍率の上昇とか、雇用情勢の改善といった語り方が好まれてきました。

 経済活動を、生産回復の面から解説するなら、鉱工業生産指数を用いてもよさそうな気がするのですが、鉱工業生産指数は、2014年に前年比プラスとなった他はマイナスで、ようやく2017年にプラスが見込まれるようになったものです。

 経済情勢の「改善」というメッセージを打ち出すには少々、「不都合な指標」といえます。

 これに対し、雇用情勢を示す指標は力強く改善してきました(図1)。

http://tohazugatali.web.fc2.com/labor/img_6ae1ace7a142e3786482a1a67a23d5ee114695.jpg
(注)
(1)数値は四半期の季節調整系列である。
(2)シャドーは景気後退過程を示している(矢印で景気循環の期間を付した)。

 有効求人倍率は、景気循環の拡張過程である第14循環のピーク(1.08倍)を超え、21世紀に入って最高値を更新するとともに、2017年には、ついにバブル期(第11循環)のピーク(1.45倍)をも突破して、1.5倍台へと突入したのです。

 有効求人倍率が労働市場における労働力需給を示していると考えるなら、2017年には、バブル期並みの賃金上昇率が達成できることになります。

 しかし、現状の賃上げが、バブル期の足下にも及ばないことは誰でも知っています。

 また、「異次元緩和」を続ける金融政策でも、不都合な事態が広がっています。日本銀行がこれだけ多くの貨幣を供給しても、目標通りには物価が上昇してこないのです。

「労働市場論」や「貨幣数量説」の思考の道筋からすれば、雇用情勢の改善によって労働力需給は逼迫し、貨幣供給によって物価上昇も展望されるから、労働組合はより高い賃金の獲得に尽力しなくてはならない、という「物語」が作り出されてしまうのです。

「不都合な事実」も含めて、日本経済の真の姿を描き出し、今後に向けた対応を真摯に検討していくことが求められます。


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