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Tohazugatali Tourist Bureau

3639とはずがたり:2015/12/20(日) 19:35:30
>>3638-3639
 今はゲレンデの中に、さまざまなアクティビティができる場所が備わっており、スキーで滑り込み、そのまま出て行く、スキーイン・スキーアウトが一般的だ。つまりストレスなく、楽しめるリゾートに世界は変わってきた。

 「リゾナーレ トマム」は、レストランなどのパブリックな機能はベースにあるが、すでにリフトを掛け替えて、コースも付け替えた。スキーで滑り込んできて、滑り出していける、スキーイン・スキーアウトができるホテルになっている。

 それから、閑散期である夏場の集客にも、中長期的な投資をしていく必要がある。今までも雲海テラスなど、夏の滞在を魅力的にするアクティビティをたくさん導入したが、お客様の声を聞いていると、夏の北海道らしい風景を求めている。

 先日もレストラン街「フォーレスタ モール」の一部を壊した。これからは、20数年前に建てたものを、壊し、新しく建てていく。こうすることで、トマムというリゾートが北海道らしい風景として、魅力的に見えるように再編していく必要がある。

──トマムを含めて、ファンドがホテルや不動産を所有し、星野リゾートが運営を受託する、「所有」と「運営」を分離する方式を取っている施設が多い。これはなぜなのか。

 ホテル業界では、1970年〜1980年代に、所有と運営の分離が始まった。この業界において「所有する」ということは「投資する」ということ。「運営する」ということは、接客して、食事を作って、掃除するという、「サービスを提供する」こと。この2つは根本的に違うノウハウだ。

 不動産投資からすると、ホテルは毎日値上げできるのでインフレに強いが、オフィスはなかなか値上げできないのでインフレに弱いと言われている。投資会社のグローブにしたって、フォースンにしたって、不動産投資のポートフォリオの中で、オフィスやホテルなどに投資している。

 世界には、ホテルに投資したいし、所有もしたいけど、運営はしたくない人の方が多い。食事も、掃除も、サービスもやりたくない人は、いっぱいいる。そこは専門である運営会社に任せましょうとなっている。

 ――運営に特化することは、星野リゾートにとって、どんなメリットがあるのか。

 僕は1991年に実家の星野温泉の社長に就任してから、「星野リゾートは運営会社になるんだ」と言い続けてきた。

 運営会社から見ると、所有しないことは、借金しなくてもよいということ。バランスシート上の資産や負債を増やさなくて済む。

 それで得られるのが、展開の速さだ。星野リゾートは2001年に「リゾナーレ小淵沢」の運営を受託し、軽井沢から一歩を踏み出した。それから15年間で、軽井沢に1軒だった施設は、35軒になっている。これだけ案件を増やせたのは、所有をしないからだ。

 1軒が35軒になって、借金も同じように35倍になったら、金融機関だって、どこか1軒でも大変になったらと思うだろう。運営に特化して、フィービジネスに切り替えたことが、星野リゾートが成長してきているポイントだ。

 トマム売却で騒いでいる人がいるが、僕の実家である「星のや軽井沢」も2012年に売却済みだ。所有と運営を分離することは、僕たちにしてみれば、何ら特別なことではない。

 ──実家を売却してまで、スピードを追い求めた理由は何か。

 僕らは待っていてもダメ。北海道ニセコにはヒルトン、箱根にはハイアットリージェンシー、沖縄にはリッツカールトン、京都にはフォーシーズンズができた。軽井沢に旅館を1軒だけ所有する会社よりも、リッツカールトンに運営させたほうがいいという時代がきている。

 われわれは投資という点では、ゴールドマンサックスやグローブに勝てないし、その体力もない。だから運営に特化するという選択をした。

 ※後編「星野流、規模100倍の外資系ホテルとの戦い方」に続く

 (「週刊東洋経済」2015年12月5日号〈11月30日発売〉「この人に聞く」に加筆)


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