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法学論集
2848
:
とはずがたり
:2019/11/12(火) 15:53:23
「逮捕とは何か」といった根本的な問題に対する法教育が求められるが、ここまで不信感を抱かせてしまった以上、その払拭のためには、警察も早い段階で逮捕に及ばなかった経緯を丁寧に説明すべきだった。
法は誰に対しても公平に適用されてこそ信頼を得るものだからだ。
なぜ送検まで時間を要した?
事故から送検まで7ヶ月を要しているのも、男が1ヶ月にわたって入院し、治療を受けていたことや、当初は「ブレーキを踏んだが効かなかった」と供述していたため、運転車両の性能に問題がなかったことを客観的に明らかにする必要があり、メーカーや専門家の鑑定を要したからだ。
複雑な多重衝突事故であり、それぞれの事故状況を確定するため、ドライブレコーダーや現場周辺の防犯カメラ映像の分析を行うほか、車両に搭載されていたイベントデータレコーダー(EDR)の分析により、各システムの作動状況、アクセルペダルとブレーキペダルの操作状況、車速などを明らかにする必要もあった。
また、被疑者の男のみならず、複数の被害者からも警察署や現場で詳細に事情を聴取しなければならなかった。男は事故前から足を悪くして通院していたうえ、認知機能の低下も見られ、真の事故原因はそれらにあったのか、あるいは単純にブレーキとアクセルの踏み間違いにあったのか、確定するのにも時間を要した。
こうした捜査の結果、男も「パニック状態になってブレーキとアクセルを踏み間違えた可能性がある」と供述するに至っている。
この点、今回の事故と同じ時期にJR三ノ宮駅前で神戸市営バスが歩行者の列に突っ込み、2人を死亡させ、4人に重軽傷を負わせた運転手の場合、1ヶ月後の5月には起訴され、10月30日には神戸地裁で禁錮3年6ヶ月の有罪判決が下されている。同じブレーキとアクセルの踏み間違いによる事故でも、事故状況が今回の事件に比べて遥かに単純だったからだ。
ただ、こうした点についても、警察が丁寧に説明していないため、一般の人に対して「上級国民」に忖度(そんたく)して送検を遅らせたといった不信感を抱かせる原因となっている。
刑事処分の見込みは?
一般の事件の場合、書類送検であれば起訴猶予による不起訴や略式起訴による罰金で終わることも多いが、普段は何の問題もなく社会生活を送っている人が一瞬の不注意で起こす交通事故の場合、むしろ在宅のまま書類送検されているのが通常だ。書類送検だからといって、不起訴や罰金で済むという話にはならない。
現に数多くの交通事故、特に人を死亡させたり重傷を負わせたりした事故の運転手が在宅のまま正式起訴され、公開の法廷で裁判を受けている。今回、筆者はその可能性が高いと考えている。
というのも、検察には独自に作成している「求刑基準」がある。頻発している代表的な犯罪について、その態様や結果、同種前科の有無など様々な要素を評点化し、事案ごとにその評点を加減することで、起訴するか否かや求刑の上限下限が導き出されるというものだ。
例えば交通事故だと、過失の種類(居眠りや信号無視、脇見、前方不注視、速度超過など)、その内容(速度超過であれば超過部分の大きさ)、事故の現場や相手方(横断歩道上の歩行者か否かなど)、被害者の負傷程度、同種前科の有無、プロのドライバーか否かなどの事情に応じてプラス3点とか2点とか1点といった加点が定められ、逆に示談の成立や被害感情の緩和などの事情に応じてマイナス3点とか2点とか1点といった減点が定められている。
これらの評点を事案に当てはめ、プラス・マイナスの計算をすれば、一定の基準を導き出すことができる。各検察官の個性や感覚、経験年数、地域性などで処分結果や求刑に大きなバラつきが出ることで、不公平や不平等が生じるのを極力抑えようとしているわけだ。
今回の事件の場合、総合評点は相当高いものになると見込まれ、ブレーキとアクセルの踏み間違いという過失の内容に間違いがなければ、結果の重大性や処罰感情の厳しさなどを踏まえ、地裁に正式起訴し、公開の法廷で裁判を受けさせるという結論になるだろう。社会の注目を集めている事件であり、地検のみならず高検、最高検の指揮・判断をも仰ぐことになるはずだ。
もしそれでも不起訴にするという事態になれば、「我々が目指すのは、事案の真相に見合った、国民の良識にかなう、相応の処分、相応の科刑の実現である」「権限の行使に際し、いかなる誘引や圧力にも左右されないよう、どのような時にも、厳正公平、不偏不党を旨とすべきである」といった崇高な「検察の理念」が画餅に帰してしまう。
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