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法学論集
2086
:
名無しさん
:2015/02/08(日) 12:50:54
>>2085
●裁判の国際常識を逸脱する日本の裁判所
瀬木氏は同書内で、裁判所が安易に名誉毀損を認めるようになった具体例として、以下の事件を取り上げている。
「週刊文春」(文藝春秋/12年7月19日号)は、日本経済新聞社の喜多恒雄社長が借りている高級賃貸マンションに、同社の女性デスクがたびたび宿泊していると報じた。同社は名誉毀損だとして1億7200万円と謝罪広告を求めて文藝春秋を提訴。この裁判では、女性デスクがマンションに宿泊していたのは事実だと文藝春秋が立証したのを受けて、日経新聞が「女性デスクが宿泊していたのは、同マンションの別部屋に住む十年来の知人A氏宅だ」とする主張を展開した。
しかし、喜多社長とA氏がわずか155戸の高級マンションに偶然住んでいる確率など、ほとんどゼロに等しい。瀬木氏は当サイトの取材に対し、次のように解説する。
「このような事実認定を行うためには、『別の知人』の氏名や、デスクとの関係が明らかにされることが必要です。また、その知人や喜多社長、女性デスクの尋問を行うのが民事裁判の常識であり国際標準です。そうした手続きも踏まずに日経新聞の主張を全面的に認めるのは、非常識も甚だしい。文藝春秋側は、喜多社長や女性デスクの尋問を求めましたが、裁判所はこの本人尋問申請を却下し、陳述書のみで事実認定を行っています。これは、あまりに偏った裁判の進め方、訴訟指揮でしょう。真実性、真実と信じたことの相当性の証明を文藝春秋側に厳しく求める一方で、日経側の主張に対する文藝春秋側の抗弁立証の機会を認めず、結局、真実性や相当性についてきちんとした審理を行わないまま原告の請求を認めてしまっています。こんな偏った裁判で東京地裁は日経側の主張を採用して名誉毀損を認め、文藝春秋に1200万円もの損害賠償を命じ、さらに文藝春秋、日経各紙面への謝罪広告の掲載まで命じたのです。高裁もこれを是認してしまいました。昔なら考えられない裁判の進め方で、手続的な正義がないがしろにされています」
本裁判は現在、最高裁に上告されている最中にあるが、最高裁が裁判所の過ち、腐敗を正すことができるのか、世論の注目が集まる裁判となっている。
●恫喝裁判横行の懸念も
以上のような裁判所の現状を受け、事件の加害者側が弁護士を雇い被害者側を名誉毀損で提訴する恫喝訴訟が頻発するようになっている。瀬木氏は語る。
「日経の裁判でも、裁判官の常識として、『別の知人』の特定、原告らとその別の知人の尋問ということはすぐ頭に浮かびます。これは万国共通の手続的正義、手続保障であり、日本の裁判官の常識でもありました。裁判はその実体的側面とともに手続的側面、手続保障、手続的正義も重要です。それを踏みにじっている判決なのです。このような訴訟の進め方には、週刊誌に対する偏見も感じられます。裁判官は感情を殺してでも中立であるべきであり、当事者の一方に偏るべきではない。これも世界標準であり、万国共通の思想です。裁判官が最初から偏見を持ってしまえば、民事でも刑事でも憲法・行政訴訟等でも、公正な裁判などありえなくなってしまいます。
要するに、日本の裁判は今や、民事まで世界標準を逸脱してしまっているという、非常に危機的な状況なのです。スラップ訴訟、恫喝訴訟についても同書で触れていますが、米国では多くの州で恫喝訴訟を規制する法律がつくられているのに、日本では野放しという状況です。このままでは、日本の司法は世界の司法の悪い部分や遅れた部分ばかりつなぎ合わせたようなものになってしまいます。法律家として、深い危機感を感じます」
●求められる司法改革
昨年10月8日、韓国検察が朴槿恵(パク・クネ)大統領の名誉を毀損したとして、産経新聞前ソウル支局長を刑事で在宅起訴した。この事件について日本の菅義偉官房長官は次のように声明を発表している。
「特に民主主義国家では最大限尊重されるべき報道の自由との関係では、法執行は抑制的でなければならないと考える。そのことは国際社会の常識で、そうした国際社会の常識と大きくかけ離れており、本日中に政府としては韓国に事実関係の詳しい確認と、懸念をしっかりと伝達したい。報道の自由や表現の自由は極めて重要な問題である。民主国家としてはあるまじき行為だと考えている」
まさにこの菅官房長官の言葉通り、民主主義国家としておかしくなってしまった日本の裁判所の名誉毀損基準を、早急に是正することが求められている。
(文=編集部)
【参考】
・『ニッポンの裁判』(講談社現代新書 瀬木比呂志著)
・国民審査に関する瀬木氏コメント記事
http://biz-journal.jp/2015/01/post_8590.html
・裁判所の実態に関する瀬木氏コメント記事
http://biz-journal.jp/2014/06/post_5013.html
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