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Tohazugatali Medical Review

946千葉9区:2009/06/08(月) 22:00:51
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20090606-00000576-san-soci
臓器移植、子供の移植をどう考えるか
6月6日22時15分配信 産経新聞

 元気になった息子とキャッチボールができた。千葉県富津市の自営業、金子豊さん(43)は、それが何よりもうれしい。

 「もう二度と親子では遊べないと思っていた。それが1年半ぶりに息子が家に戻り、家族そろって食事ができた。当たり前の光景が戻ってきたのが、本当にうれしい」

 長男の亮祐君(12)は平成18年、血管に炎症が起きる難病の川崎病を発症した。心臓に障害が残り、補助人工心臓が必要となった。

 回復する手だては海外での心臓移植のみ。費用はざっと1億3000万円。家族や友人らが街頭で募金活動するなどして、なんとか工面した。20年3月、米国で心臓手術を受けたことで、死のふちから救われた。

 「なぜ、国内で移植ができないのか。日本人は日本人の手で救えるような日本になってもらいたい」

 金子さん一家の強い思いだ。

 国会で始まった臓器移植法改正論議。焦点の1つが「子供の移植をどう考えるか」だ。

 現行の移植法では、臓器を摘出するには本人の書面による意思表示が不可欠になっている。だが、民法の遺言規定にならって15歳を意思表示の線引きとしたため、15歳未満の子供は臓器提供できない。

 重い心臓病の子供は、国内で自分の体格に合う小さいサイズの心臓の提供が見込めないため、海外で移植するしか助かる道がない。

 静岡県立こども病院循環器科の小野安生医師は「海外渡航は、環境が異なるうえに、長距離の移動を強いるなどのリスクがつきまとう」と指摘する。莫大(ばくだい)な費用。英語での病院生活。患者や家族の精神的負担は計り知れない。「渡航中は緊張の連続だった」と豊さん。その経験が、国内で子供の移植への道筋をつけなくてはという思いを強くさせている。

 しかし、子供からの臓器摘出には小児科医らの間に根強い慎重論がある。

 参考人質疑が行われた4月21日の衆院厚労委員会小委員会。大阪医大小児科の田中英高准教授が訴えた。「小児の判定は医師も不安だ。小児の脳死判定には限界がある」

 戸惑いの原因は、脳死判定の難しさにある。成長途上の子供の脳は、大人に比べ障害への抵抗力が強いとされる。医学的には脳死状態といえども、長期間心臓が動き続けたという報告例もある。香川大救命救急センターの河北賢哉助教は「子供の脳には未解明な部分が多い。子供の脳死をどう考えるかは、非常にデリケートな問題を含んでいる」と話す。

 日本の難病の子供らが、すがってきた海外渡航移植。世界保健機関(WHO)が打ち出そうとしている、「移植臓器の自給自足原則」が、海外渡航移植にも影響を与えつつある。

 心臓の筋肉が硬くなる拘束型心筋症の長男(2)への渡航移植を目指す東京都三鷹市の片桐泰斗さん(31)。2月に、医師を通じて米国の大学病院に移植手術を要請したが断られた。大阪大移植医療部の福島教偉副部長は「WHOの動きが影響しているのでは」と懸念する。

 移植を受けた亮祐君は今年、中学生になった。将来の夢がある。「みんなに命を助けられた。将来、お医者さんになって多くの人を助けたい。同じ病気の人が希望が持てるよう一生懸命、生きていきたい」

 だが、同じ病気の人が持てる希望は、現行の移植法のもとでは、なかなか大きくならない現実がある。

     ◇

 国会で臓器移植法の改正論議が行われている。脳死臓器移植のハードルを、現在よりも、どのように下げるのか、あるいは逆に上げるのか。人の「生」と「死」が交錯する命のリレーの現場をめぐる動きを追った。


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