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Tohazugatali Medical Review
754
:
とはずがたり
:2009/04/20(月) 13:12:40
周産期の救急医療体制…新生児ICU 「満床」対策が急務
http://www.yomiuri.co.jp/iryou/kyousei/jiten/20081211-OYT8T00472.htm?from=nwlb
母子の「最後の砦」のはずなのに
ttp://tohazugatali.web.fc2.com/medical/20081211-237974-1-L.jpg
産科救急の危機が社会問題になっています。今年10月、脳出血を起こした東京都内の妊婦(36)が8病院に受け入れを断られ、出産後に死亡した問題では、そのうち3病院が最重症の妊婦や新生児の救急治療にあたる「総合周産期母子医療センター」だったため、関係者に大きな衝撃を与えました。
国が、同センターを制度化したのは1996年。産科救急の拠点として24時間体制で複数の産科医が勤務していることなどを条件とし、現在、45都道府県で計75施設が指定されています。比較的高度な医療を行う「地域周産期母子医療センター」も全国236施設が指定され、地域の医療施設も含めた周産期医療ネットワークを構築することで、安心して赤ちゃんを産み育てられる環境づくりが進められてきました。
ところが、ここ数年、救急での妊婦の受け入れ状況は急速に悪化。総務省消防庁が今春まとめた調査では、昨年1年間に119番で緊急搬送された妊婦のうち、3回以上医療機関に断られたのは1084件で、3年間で4・3倍に増えました。母子医療の“最後の砦(とりで)”であるはずの総合周産期母子医療センターのうち7割が、昨年度、搬送受け入れを断った経験があることが、厚生労働省の調査で分かりました。
その理由に、「新生児集中治療室(NICU)が満床」をあげている施設が92・5%(複数回答)に上ります。出生数は減っていても、出産年齢の高齢化などにより、NICUでの治療が必要な新生児が増えているとの背景も指摘されています。
激務や訴訟リスクの高さから全国的に産科医不足が深刻化しているのも理由の一つです。産科医の確保が難しく、夜間、土、日の当直が医師1人しかいないセンターも少なくありません。また、国はこれまで産科と一般の救急体制を別々に整備。このため、産科医と新生児診療を担当する医師はいても、脳出血など他の診療科での治療が必要な妊産婦への対応ができない施設もあるのが実情です。
それでも日本の新生児死亡率は諸外国に比べて低いのですが、より安心して子供を産み育てられる体制づくりに向け、産科と一般の救急医療の連携強化などの対策を早急に進める必要があります。(本田麻由美)
(2008年12月11日 読売新聞)
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