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Tohazugatali Medical Review
7511
:
とはずがたり
:2025/11/11(火) 09:37:48
犬の認知症緩和にミカンの皮の成分 イグ・ノーベル賞受賞者らが実証
伊藤遥
https://mainichi.jp/articles/20251107/k00/00m/100/270000c
毎日新聞 2025/11/10 17:00(最終更新 11/10 19:47) 有料記事 2249文字
研究のきっかけを作った小林家のノラ(左)。一緒に並んでいるのは、ノラの母親ハナ(右下)、その母親のプク(右上)=小林英司・東京慈恵会医科大特任教授提供
夜鳴きや排せつの失敗、徘徊(はいかい)など、年老いた犬が認知機能低下による問題行動を起こすことがある。
人間の認知症に似たこうした症状を、ミカンの皮に含まれる成分が緩和することを北里大獣医学部と民間企業の共同チームが突き止めた。
新発見のきっかけを作ったのは、1匹のメスの柴犬(しばいぬ)だった。
<主な内容>
・ノラに現れた症状
・効果示した実験や検証
・「ミカンの皮そのまま」はダメな理由
和歌山県内の家庭で飼われていたその犬は、出生時の顔つきが野良犬のようだったことから「ノラ」と名付けられ、一家に可愛がられた。
様子が変わったのは14歳で迎えた2019年冬。ほとんど動かなくなり、一晩中「ワオーーン! ワオォーーン!」と遠ぼえするようになった。
昼夜逆転の生活となり、家の中でウンチを漏らすことも。反時計回りにクルクル回る行動も見られた。
「鳴き声は近所迷惑にもなるし、こっちがへばっちゃう」。飼い主の小林英司さん(70)は認知症を疑った。
小林さんは東京慈恵会医科大の特任教授などを務める臓器移植のスペシャリスト。哺乳類が肛門から呼吸する能力を持つことを発見し、24年にイグ・ノーベル賞生理学賞も受賞している。
職業柄、論文を読むことが多く、なんとかノラの夜鳴きを解決しようと文献を読みあさった。
資料から、ポリフェノールの一種であるフラボノイド成分「ヘスペリジン」と「ノビレチン」が、認知症症状を有するラットやマウスの行動を改善させた、ということを知った。
この二つの成分は、漢方薬で陳皮と呼ばれる「ミカンの皮」に多く含まれている、とも書かれていた。
記事後半では、小林さんがミカンの皮の効果をどのように実証したかや、商品化への今後の道のりを紹介します。
発症から5年で科学的に実証
ミカン生産量日本一の地の利を生かし、近所の農家へ走った小林さん。粉末状になったミカンの皮を購入し、試しに少量をノラに与えてみると約4日後に症状が収まった。
「偶然かもしれない」。そう疑って1カ月後に投与をやめると、数日内に夜鳴き…
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