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Tohazugatali Medical Review

7411OS5:2023/05/08(月) 20:58:17
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◆子どもの意見を聞く重要性を再認識

 「学校がつまんなくなった」。子どもたちがそう言い出したのは、政府が臨時休校を要請してから半年ほど経過した2020年秋ごろだった。千駄谷小学校の中野有一郎校長は、当時副校長として勤務していた江東区の小学校での記憶をたどる。
 学校が再開しても友達とは一定の距離を保ち、給食は「黙食」。音楽の授業ではリコーダーは吹けず、歌うこともままならない。遠足も運動会も中止。「学校が静かに勉強だけをする場所になった。学校とは何かを突きつけられた」
 国立成育医療研究センターは2020〜21年に計7回、延べ約4万5000人の親子を対象にコロナに関する調査を実施した。「コロナのことを考えるとイヤだ」と答えた子どもは各回3〜4割。中野校長が「つまんない」との声を聞いた時期に当たる20年9〜10月の調査では、コロナによる変化について「理由をわかりやすく教えてくれない」が17%、「考えを伝えても取り入れようとしてくれない」が18%だった。
 同センターの山口有紗医師は「自分たちの考えが反映されることは、子どもたちの心の状態に影響する。子どもの意見を聞く重要性が、コロナ禍で再認識された」と指摘する。
 一方、コロナ禍が後押ししたのがデジタル化だった。全国の小中学生にパソコンやタブレット端末を1人1台配る「GIGAスクール構想」は、オンライン授業の必要に迫られて加速。千駄谷小でもデジタル授業が根付いてきた。
 毎週月曜の全校朝会も、児童330人が校庭に集まるのは月1回。残りはオンラインで実施され、中野校長が各教室のテレビ画面越しに語りかける。移動時間の節約にとどまらず、写真などの参考画像も活用できる。
 「いたずらにすべてコロナ前に戻すことはしない。増えた選択肢を、子どもたちによりよい形で生かさないと」と中野校長は強調する。
 コロナ禍に翻弄されてきた子どもとどう向き合うか。山口医師は「子どもたちがどう工夫をして乗り越えてきたか。子どもの声に耳を傾け、良かった面にも注目して一緒に振り返って」と求める。
 千駄谷小の休み時間。コロナ禍の最中で入学した4年生は口々に「友達と机をくっつけて給食を食べたい」「遠足が楽しみ」「マスクを外して出かけたい」。数えると7割がマスク着用。「入学からずっとマスクだから、外すと恥ずかしい」「着けてた方が落ち着く」。外している子も、ポケットにマスクを忍ばせていた。子どもたちの心の底には、コロナの影響がまだ横たわっている。
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連載<コロナ禍の教訓> 
 2020年1月に日本国内で初めて確認された新型コロナウイルスは、5月8日から感染症法上の分類が5類に移行され、コロナ対策は大きな転換点を迎える。3年余りのコロナ禍から見えてきた教訓を探る。


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