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Tohazugatali Medical Review
74
:
荷主研究者
:2005/05/22(日) 02:34:52
http://jyoho.kahoku.co.jp/member/news/2005/02/20050203t15024.htm
2005年02月02日水曜日 河北新報
東北大、新型シンチレーター開発 微小がん細胞検知
東北大多元物質科学研究所の福田承生教授と吉川彰・助教授らのグループは2日までに、がんやアルツハイマー病の早期発見に使われる陽電子放射断層撮影装置(PET)向けの新しい「シンチレーター結晶」を開発した。従来の倍の感度を備えており、PET検査の精密性向上、微小ながん細胞の検知につながると期待される。
PETは、がん細胞がエネルギーを得ようとして、ブドウ糖を集める特性を利用し、がんを見つける。PETに組み込まれた数十万個のシンチレーター(縦数ミリ、横3センチ)が、患者の体内に投与されたブドウ糖とがん細胞との反応で生じた放射線を光に変換。光は画像化され、体のどこががんに侵されているかが一目で分かる仕組みだ。
今回開発されたシンチレーターは、金属原子のプラセオジムを鉱石のガーネットに加えた。双方を組み合わせたことで、発光量を上げることに成功し、現在使われている最先端のシンチレーターと比べ、感度は倍以上になった。
福田教授は「業界の複数の企業から、感度が上がったと評価を受けた。今まで見つけられなかったような小さながん細胞を見つけることも可能になるだろう」と言う。
PETはここ数年で多くの医療機関に普及しており、国内外でシンチレーターの開発競争が繰り広げられている。一般にPET1台は5億円で、このうちシンチレーターには1億5000万円程度がかかるとされ、コスト減も課題となっている。
グループは結晶の材料を、るつぼに溶かすなど容易にできる複数の製造法を試しながら、2年後をめどに、より低廉で量産化に適した手法を探ることにしている。研究は科学技術振興機構の助成を受け行われた。
[シンチレーター結晶]放射線を光に変える働きを持つ結晶。PET以外にも、荷物検査のエックス線など身近な用途がある。小柴昌俊東大名誉教授がノーベル物理学賞を受賞した素粒子ニュートリノの検出装置にも液体シンチレーターが使われている。
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