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Tohazugatali Medical Review
7394
:
OS5
:2023/02/05(日) 20:43:47
■やはり集約化しかない
「お産の安全性」や「産科医のワークライフバランス」を保ちつつ、減る一方の分娩に対応するには、やはり集約化しか解決法がない。これは筆者の意見であり、医師仲間や医療現場の総和と言っていい。
大胆な「選択と集中」によって貴重な産科医は、県庁所在地か地方中核都市に集め、臨月の妊婦が子連れ滞在できるような母子寮を設立するような方向で解決するのがベストではないか。妊婦検診は、地方病院の臨床検査技師と協力して、「遠隔地病院の産科医が超音波動画を配信してもらいつつ診断」するオンライン診断も検討すべきである。
遠軽町民には不本意だろうが、現在の産科常勤医の体力に限界がきたら、分娩取り扱いは終了せざるを得ない。
今後の方向性は、同様の地方自治体と連携して札幌市などに妊婦向け母子寮をつくり、緊急時の医療ヘリ輸送などを拡充するしかないだろう。少子化という国難を乗り越えるため、場合によっては、自衛隊などと医療機関が連携してもいい。実際、すでに沖縄離島や隠岐の島などでは「臨月になると島を出て本土で待機」制度が導入されているので、それらを参考にした制度の導入が求められている。
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筒井 冨美(つつい・ふみ)
フリーランス麻酔科医、医学博士
地方の非医師家庭に生まれ、国立大学を卒業。米国留学、医大講師を経て、2007年より「特定の職場を持たないフリーランス医師」に転身。本業の傍ら、12年から「ドクターX〜外科医・大門未知子〜」など医療ドラマの制作協力や執筆活動も行う。近著に「フリーランス女医が教える「名医」と「迷医」の見分け方」(宝島社)、「フリーランス女医は見た 医者の稼ぎ方」(光文社新書)
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フリーランス麻酔科医、医学博士 筒井 冨美
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