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Tohazugatali Medical Review

7307とはずがたり:2022/05/12(木) 14:52:41
マスクで感染症防げてたんちゃうの??

https://twitter.com/jijimedical/status/1524523186406457344
シンガポールやブラジルではデング熱の患者数が例年を大きく上回っています。イスラエルでは30年ぶりとなるポリオの感染者が発生しました。ケニアでも黄熱の流行が拡大中です。豪では日本脳炎の初の流行が発生しました。欧米などでは小児の急性肝炎が急増しています。

各種の感染症、世界各地で発生
〜新型コロナで対策に遅れ〜
https://medical.jiji.com/column4/138
(濱田篤郎・東京医科大学病院渡航者医療センター特任教授)【第44回】
 新型コロナウイルスの流行が始まって3年目となり、ワクチン接種などで流行の拡大は制御されつつあります。その一方で、今年は新型コロナ以外の感染症の流行が世界各地で次々と報告されています。欧米を中心に増加している小児の急性肝炎もその一つになるでしょう。今回は最近、世界各地で発生している感染症について解説します。

日本科学未来館の地球ディスプレー「ジオ・コスモス」

 ◇世界の感染症流行状況に異変発生

 今年は世界各地で感染症の流行状況に異変が起きています。

 シンガポールやブラジルではデング熱の患者数が例年を大きく上回っています。イスラエルでは30年ぶりとなるポリオ(小児まひ)の感染者が発生しました。アフリカのケニアでも1995年以来の黄熱の流行が拡大中です。オーストラリアでは日本脳炎の初の流行が発生しました。これに加えて、欧米などでは小児の急性肝炎が急増しています。

 このように世界各地で古い感染症の再燃や、新しい感染症の流行が次々と発生しているわけですが、これには新型コロナの流行が影響しているようです。この原因として考えられるのは、各国の保健当局が新型コロナ対策に追われ、今まで日常的に行ってきた感染症対策に大きな遅れが生じている点です。

 ◇小児へのワクチン接種の停滞

 こうした感染症対策の遅れで顕著なのが小児へのワクチン接種です。例えば、はしかワクチンは2020年に全世界で2300万人の子どもが定期接種を受けることができませんでした。この結果、世界各地ではしか患者が増加しており、世界保健機関(WHO)によれば、22年は2月までに全世界のはしか患者が昨年より80%近く増加しています。

 ポリオも小児へのワクチン接種で流行を抑えてきましたが、この接種の遅れが世界各地で見られています。その影響により、22年3月、イスラエルのエルサレムではポリオに感染した子どもが7人確認されました。同国では30年ぶりのポリオ感染者の発生になります。東アフリカのマラウイでも21年11月に30年ぶりのポリオ患者が報告されました。

 ◇蚊の駆除作業も遅れる

 日頃の感染症対策の停滞は蚊の駆除作業にも及び、世界的に蚊の生息数が増えています。この影響で、蚊が媒介するデング熱やマラリアの患者数が増加傾向にあります。シンガポールでは20年にデング熱患者が3万5000人と、過去10年で最多を記録しました。22年は4月末までにそれを上回るスピードで患者が増加しています。ブラジルでも、今年はデング熱患者が4月末までに54万人と、21年同期の倍以上の数になっています。

 黄熱も蚊に媒介される感染症ですが、ケニアで約30年ぶりに発生した流行も蚊の生息数の増加によるものと考えられています。同国では22年1月に首都ナイロビの北部で流行が発生し、今までに50人以上の患者が確認され、非常事態宣言が発令されました。

 はしか、ポリオ、デング熱、黄熱は古くから流行していた感染症で、ワクチン接種や蚊の駆除により流行が抑えられてきました。しかし、新型コロナ対策で保健当局の業務が逼迫(ひっぱく)したために、これらの対策が停滞し、それが流行の再燃を招いたのです。


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