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Tohazugatali Medical Review

6734チバQ:2021/07/25(日) 20:36:12
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 中等症患者を受け入れる大同病院(豊島区)では午前10時、救急車が玄関に横付けされた。発熱や頭痛がある女性(23)がストレッチャーで車外に出された。

 「まず様子を見させて」。看護師が救急隊員とやり取りし、ぐったりした女性は玄関先に設けられた陰圧テントに搬送された。

 女性が119番通報をしたのは午前8時半ごろ。救急車はすぐに来たものの、5カ所の病院から受け入れを断られたという。だが大同病院も4室(5床)ある病室が全て埋まっている。

 「うちでもPCR検査をして解熱剤を飲んでもらうだけ。それ以上の治療はできない。申し訳ないが帰ってもらうことを条件に来てもらった」。事務長の加藤進さん(44)はそう明かす。目の前の患者に対応しきれないことに「日常茶飯事です」と付け加えた表情はやりきれなさをのみ込もうとしているように見えた。

 入院患者の1人は本来なら重症病床に転院させなければならない容体だが、受け入れ先が見つからない。できることは全部やるが必要な医療の全ては提供できない――。2日前、家族にはそう伝えた。搬送されてきた重症患者に帰ってもらったこともあるといい「はっきり言って命の選別です」と語った。

 院内では10人以上のコロナ患者が亡くなった。重い症状に陥った患者の家族から「これ以上苦しむなら人工呼吸器をつけないで」と懇願されたこともある。

 病院の管理職は1年以上、休みを取れていない。加藤さんの元には夜中も保健所などからの電話がひっきりなしに鳴る。「僕、サッカー大好きなんです。五輪も見たかった。でも、とてもじゃないが無理ですね……」

 昼過ぎ、つかの間の休憩を取った加藤さんは病院の屋上でブルーインパルスの飛行を見て戻ってきた。「きれいでしたよ」。そう口にするや患者受け入れを求める電話が院内に響いた。

 症状が軽くなった1人が退院すると防護服に着替え、次の患者の到着を待つ。救急車から降りてきたのはまだ若い30代の男性だ。入院先が3日間見つからず、自宅待機を続けていた。

 午後8時、当直の女性看護師らが患者のカルテに記録を付けていた。「そういえばチケットを取ろうとみんな必死だったのにね」。部屋にあるテレビが五輪の開会式を伝えていた。【土江洋範、遠藤大志、黒川晋史、春増翔太】

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 緊急事態宣言が続く厳戒態勢の中で東京五輪が始まった。人は、街は、どのような表情を見せるのか。


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