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Tohazugatali Medical Review

5522チバQ:2020/07/29(水) 10:32:36
 ◇欧州の死亡率は高く、湾岸諸国は低い

 図の右上には欧州の旧西側諸国が固まり、そこに米国など南北米州の一部の国が交ざる。英国やスウェーデン、イタリア、フランス、スペインなどでは、先進医療体制を持ちながら、死亡率は10%前後と高い。理由は、医療崩壊というよりも介護崩壊だろう。早い段階に、おそらく低賃金の介護関係労働者を介して介護施設にウイルスが侵入したことが、死者数を急増させた。

 それに対しペルシャ湾岸諸国では、感染拡大が深刻な割に死亡率は低い。当特別連載の第6回で書いた通り、外国人建設労働者の寮などでウイルスが蔓延(まんえん)しているが、頑健な若い男性が中心であるためか、亡くなる人は少なめだ。もっと極端なのがシンガポールで、死亡率が0.1%を大きく切っている。本当にそこまで低いのか、さすがに筆者には疑問に思える。

 米国、カナダ、ブラジル、メキシコなど、南北米州には感染拡大が急速に進み、かつ死亡率も高めの国が目立つ。これらでは、大都市の貧困層をウイルスが直撃しているものと懸念される。同じ都市貧困問題は、アフリカでも深刻なはずだが、検査体制の問題もあるのだろう、図の右上には出てこない。例外が、アフリカでは相対的に豊かな南アフリカで、かなり右上に上がってきた。他にも、PCR検査(遺伝子検査)が行き渡ればこれくらいの位置にくる国があることだろう。

 ◇ポイントを絞った自粛とは

 死亡率に立ち返れば、日本の水準は世界平均や米独に近いわけだが、検査率が相対的に低く、未発見の無症状感染者や治癒者も多いはずで、本当はもっと低いのではないか。実態はどの程度なのか。

 一つの参考事例は、横浜港に停泊していたクルーズ船ダイヤモンド・プリンセス号の数字だ。乗客乗員3711人の全員が検査を受け、陽性判明者は20%、発症者は10%。死亡者13人は、陽性判明者の1.8%だった。

 同船の重症者の受け入れを全国の病院が渋った当時に比べ、現在では各地に治療のノウハウが蓄積している。また船内で確認されたウイルスと、現在日本の市中にあるものでは遺伝子に変異が生じているが、最近の研究では、新型コロナの変異は毒性の違いを生んでいないという。乗客の多くが高齢者だったことも考えれば、若者も交ざる一般市中での本当の死亡率も、同じく2%を超えないだろう。

 とすれば今後の日本では、検査が行き渡るほど死亡率は今の水準から下がる。高齢者の多い一般病棟や介護施設へのウイルス侵入を防ぐことができれば、陽性判明者がさらに増えても、死亡者は以前ほどは増えないという状況が続くのではないか。しかしそこに油断せずに、だが過度に怖がらずに、他人同士が密集した中では話さないなど、ポイントを絞った行動自粛を続けていくことが、当面の間、重要であり続けるだろう。


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