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Tohazugatali Medical Review
4833
:
とはずがたり
:2017/02/19(日) 21:13:21
「いきなりHIV」が見つかるケース
「いきなりHIV」は患者さん自身が感染を心配していないのですから、自己申告でHIV検査をすることはありません。医師が「感染を疑う」ことが発見の第一歩です。では、どのような患者さんを診たときに我々はHIV感染、「いきなりHIV」を疑うのでしょうか。私は三つに分類しています。
一つ目は「急性HIV感染症」を疑った場合です。発熱、倦怠(けんたい)感、リンパ節腫脹(しゅちょう=リンパ節の腫れ)、皮疹(ひしん)などの症状から、HIV感染が発覚するというケースです。ただし、こういった症状を診て、すぐにHIV感染を疑うわけではありません。「この症状があれば必ず急性HIV感染を疑うべきだ」という指標は一つもありません。最初はもっと頻度の高い感染症、例えばインフルエンザや麻疹、海外渡航歴のある人ならデング熱やマラリアを疑います。リンパ節腫脹が顕著なら、伝染性単核球症(以前紹介した「キス病」のことです)やサイトメガロウイルス感染なども鑑別に入れます。もちろん溶連菌による咽頭(いんとう)感染や、下痢を伴っている場合であれば病原性大腸菌やサルモネラによる消化器感染症も考えます。そして、こういったよくある感染症(common infectious disease)を否定したときにHIV感染も鑑別に入れることになります(注1)。
もしも患者さんの方から、「実は薬物の針の使いまわしがあって……」とか、「危険な性交渉があって……」などという申告があれば、初めからHIV感染も疑うことになりますが、通常検査時にこのようなことを話し出す患者さんは、自分でもHIV感染を疑っていますから、こういうケースは「いきなりHIV」には含めません。
難治性感染症、長期の発熱、リンパの腫れなどから分かることも
「いきなりHIV」が発覚する二つ目のケースは、難治性の(性)感染症があるときです。どのようなものがあてはまるかというと、梅毒、尖圭(せんけい)コンジローマ、B型肝炎などです。これらの治療がうまくいかないときには、HIV感染を合併していることがときどきあります。また、以前紹介したように「2回目以降の帯状疱疹(たいじょうほうしん)」や帯状疱疹の重症型である「汎発性(はんぱつせい)帯状疱疹」があればHIV感染を一度は疑います(注2)。これらの病気は免疫能が低下していることによって起こり得るからです。
三つ目は、発熱やリンパ節腫脹、皮疹、下痢といった非特異的な症状が重なって長期で出現している場合です。例えば、単なる脂漏性皮膚炎でHIV感染を疑うことは通常はありませんが「脂漏性皮膚炎+長引く微熱」や「繰り返す倦怠感+下痢」などでは場合によっては検討することもあります。リンパ節腫脹も、疲れたときに出現することは珍しくありませんが、倦怠感や微熱もあるような場合はHIV感染の可能性を考えることもあります(注3)。
「いきなりHIV」は、患者さんにとっては「青天のへきれき」です。まず大変驚かれますし、事実を伝えることがとても大変な場合もあります。検査の同意を得るときも、HIV陽性であることを伝えるときも大変なのですが、ここが医師の“腕の見せどころ”なのかもしれません。
× × ×
注1:急性HIV感染症はHIVに感染するとすべての人に起こるわけではありません。報告によって異なるのですが、だいたい半数程度はなんらかの急性症状が出現するとされています。当院でHIV感染が発覚した患者さんについても、だいたい半数くらいに何らかの症状(軽症から重症まであります)が出ています。そして残りの半数の患者さんは、まったく症状がなかったと言います。
注2:2回目以降の帯状疱疹や汎発性帯状疱疹があればHIVだけが強く疑われる、という意味ではありません。特に女性の場合は、このようなケースではHIVよりも膠原(こうげん)病の可能性をまず鑑別に加えます。また、特に基礎疾患がないのだけれど帯状疱疹を2回(あるいはそれ以上)発症したことがある、という人もなかにはいます。
注3:患者さんがどのような症状を呈していても、医師が患者さんの同意を得ることなくHIVの検査をおこなうことはありません。実際、HIV感染を強く疑っても患者さんが検査に同意されなければ、「いずれどこかで検査を受けておいてくださいね」とは言いますが、それ以上のことはおこないません。なお、これは他の感染症についても同様です。ただし、例えば救急外来などに意識消失で運ばれてきて、(例えばエイズ特定23疾患に含まれる進行性多巣性白質脳症やHIV脳症が疑われ)HIV感染の可能性があると考えられれば、同意なしで検査をされることもないわけではありません。
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