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Tohazugatali Medical Review
4351
:
名無しさん
:2015/05/03(日) 12:34:03
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20150501-00010000-mocosuku-hlth
今井雅之さんが、選ぼうとした「安楽死」。現状ってどうなってるの?
Mocosuku Woman 5月1日(金)13時10分配信
出演予定の舞台を、大腸がんで降板した俳優・今井雅之さん(54)。昨日行われた会見では、その具体的な進行が「末期がんのステージ4」だとわかりました。
今井雅之さんが、選ぼうとした「安楽死」。現状ってどうなってるの?
彼はかすれた声で、安楽死の方が楽だ、と思ったほどつらかったと打ち明けていました。
では、安楽死の国内の現状はどうなっているのでしょう。ここであらためて昨年アメリカで起きた有名な出来事をきっかけに解説いたします。
昨年、11月1日に、医師から処方された薬物で、自ら死ぬことを公表しているアメリカ人女性、ブリタニー・メイナードさん(29歳)。悪性の脳腫瘍「多形性膠芽腫(こうがしゅ)」に侵されていたことが分かり、すぐに手術にのぞみましたが、その後、余命6か月であると宣告されました。そこでメイナードさんは、仮にこのまま治療を続けた場合の痛みや後遺症と、かけがえのない残りの人生の時間とを天秤にかけ、自ら安楽死する決断をしたとのこと。これは彼女の、人間としての尊厳を保つ「生き方」の選択ともいえるかもしれません。しかし、あえて自分の死期を公言した彼女の行動には、世論も賛否が分かれるところとなっています。
◆「安楽死」は「尊厳死」なのか?
彼女のこうした決断を可能にしたのは、アメリカの5州(オレゴン、ワシントン、バーモント、モンタナ、ニューメキシコ)で成立している尊厳死法です。 現在の日本でこの尊厳死を解釈すると、「不治の病で残りの命が短いと判明したとき、ただ命を長らえさせるだけの延命措置は拒否し、自然に任せて迎える死」となります。しかし今の日本に尊厳死の法律はないので、医師も判断を下すことはできず、実質的にはこの解釈の尊厳死すら認められていないのが現状です。
しかしアメリカの場合は、今回メイナードさんが選んだような「命を短縮させる意図をもった積極的な安楽死」も尊厳死として認められているのです。これは延命措置を行わない、という行為とは明らかに違います。アメリカ人のなかにも、「安楽死は自殺ほう助ではないか」、「末期患者にかける医療費を節約しようとする悪意の法律ではないか」、という意見があるほどです。しかし現実には、余命6か月未満で責任能力のある成人の末期患者であれば、限られた州においては合法的に認められる権利なのです。
日本でもし安楽死のような行為に関われば、「殺人罪」「同意殺人罪」などに問われることになります。患者自身も、周囲から必ずしも尊厳を保って迎えた死、とは言ってもらえないかもしれません。現在の日本では安楽死と尊厳死とは異なって解釈されているのです。
◆日本で尊厳死は認められる?
現在、日本には尊厳死の法律はありません。医師にとっては、患者の希望であったとしても、延命治療を中止したことによって訴訟に発展するケースがあります。またそのようなリスクを恐れる医師のもとでは、患者がいくら意思を示しても拒否されることがあります。
そこで今、一部の医師や弁護士、患者団体、国会議員などの間には、尊厳死を権利として認める法律の制定を求めている人たちがいます。しかし、どうすれば患者の意思を確実に確認できるのか、また医学的見地からも、医師及び医療関係者の決定プロセスをどう整備するのかなど、課題が山積みで明確な進展がないのが現状です。
◆それでも自分の意思は遺しておきたい
必ず自分の意思が叶うかどうかは別として、もしものときのために自分の意思を示しておきたい、と思う人はいるでしょう。実際にそういう人たちの間で行われている方法があります。生前、元気なうちに、自分がどのように最期を迎えたいかを文書化しておく「リビングウィル」です。
1つには、遺言書と同じように、公正証書として明文化しておく「尊厳死宣言公正証書」です。これはだれもが客観的に、本人の意思表示を確認する方法として有効とされています。
2つ目には、尊厳死の普及啓発を行う団体「日本尊厳死協会」に入会して、書面を作り、登録保管してもらう方法です。
いずれの形も、なぜそのような意思決定に至ったか、そして自分の意思を受容してくれた人へ、その行為の責任追及をしないことを明記する必要があります。そして家族や友人など自分がもっとも信頼できる人に、リビングウィルの存在を周知しておくことが大切です。
今井雅之さんの発言をきっかけに、少しでもこの問題に対する関心が広まっていくことを祈っています。
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