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Tohazugatali Medical Review

4161荷主研究者:2014/09/23(火) 17:16:45

http://www.kahoku.co.jp/tohokunews/201408/20140821_13006.html
2014年08月21日木曜日 河北新報
超音波照射し血管新生 東北大治療開始

 東北大大学院医学系研究科の下川宏明教授(循環器内科)らの研究グループは20日、冠動脈の硬化が進んだ重症の狭心症患者に対する「超音波治療」の臨床試験を始めたと発表した。超音波により血管を新生させる新たな治療法で、安全性が高く、体への負担も少ないという。

 下川教授らは、血管を新生するのに最適な条件の超音波を特定。狭心症にしたブタの心臓に照射したところ、毛細血管の本数が増えて心筋の血流や収縮力が向上し、心機能がほぼ正常な状態に改善した。

 超音波の微細な振動が刺激になり、血管が新たに作られたとみられる。出力は腹部エコー診断などに使われる範囲で、正常な組織に照射しても影響はなく、副作用や合併症もない。

 ことし1月以降、東北大病院、東京女子医大病院(東京)、国立循環器病研究センター(大阪)など全国8施設で80例の臨床試験を実施。安全性と有効性を確認した上で2018年度の薬事承認を目指す。

 国内の狭心症患者は約100万人と推定される。重症化すると標準的治療の「薬物療法」「カテーテル治療」「冠動脈バイパス手術」を行っても症状の改善は困難とされる。下川教授は「超音波治療は第4の治療法として、動脈硬化が進んだ重症患者に有効だ」と話す。

 臨床試験には、文部科学省や厚生労働省が本年度までに計7億1560万円を助成する。


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