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Tohazugatali Medical Review
4123
:
とはずがたり
:2014/08/12(火) 21:27:08
エボラ治療へ期待高まる 富山化学工業の新薬「ファビピラビル」
http://news.goo.ne.jp/article/kitanihon/region/kitanihon-29076713.html
北日本新聞2014年8月9日(土)01:06
富士フイルムグループの富山化学工業(東京、菅田益司社長)が開発したインフルエンザ治療薬「ファビピラビル」が、西アフリカで猛威を振るうエボラ出血熱の治療への利用に期待が高まっている。治療薬は富山事業所(富山市下奥井)で開発が進められた。細胞内でのウイルスの増殖を阻止する効果があり、エボラ出血熱でも、感染抑制につながる可能性がある。エボラ出血熱の治療に活用されるまでには、臨床試験や承認が必要となり、通常は数年かかるが、世界的な感染拡大から米国政府機関が手続きを迅速化させる動きもある。
ファビピラビルは、富山化学工業が富山事業所で、抗ウイルス剤の研究によって見いだした。白木公康富山大大学院医学薬学研究部教授との共同研究で、動物実験での有効性を確認した。
ファビピラビルは、これまでのインフルエンザ治療薬とは異なる作用メカニズムを持つ。タミフルなどの既存薬は増殖したウイルスを細胞外に放出できないようにして感染拡大を防ぐのに対し、ファビピラビルは細胞内での遺伝子複製を阻害し、増殖そのものを阻止する。このため、新型インフルエンザや既存薬に耐性を持つウイルスにも効果が期待されるという。
インフルエンザ治療薬としての商品名は「アビガン錠200ミリグラム(開発番号T−705)」で、ことし3月に日本国内で製造販売承認を取得した。米国では富山化学工業が2007年にインフルエンザ治療薬として治験申請。現在は治験の最終段階となる第3相臨床試験(フェーズ3)が進められている。
エボラ出血熱の治療薬としては、富士フイルムの提携先の米製薬企業メディベクターが米食品医薬品局(FDA)との手続きを経て、第1相臨床試験(フェーズ1)に着手する方針。
米通信社が7日、米政府機関がエボラ出血熱の治療に利用する承認手続きを急いでいると報じた。富士フイルムは「今後も医療の発展に貢献したい」と話した。(経済部・湯浅晶子)◆エボラ出血熱◆
エボラウイルスが原因の急性感染症。世界保健機関(WHO)によると、1976年にザイール(現コンゴ)などアフリカ中部で初めて集団発生が確認された。ザイールの感染集落が「エボラ川」の近くにあったことから、この名が付いた。野生のコウモリがウイルスの宿主とされる。人間同士では、感染した人の血液、分泌物、臓器、その他の体液に濃厚に接触することで感染する。会葬者が遺体に直接触る葬儀も感染の原因と指摘されてきた。症状は発熱や頭痛、下痢、内出血や皮膚などからの出血。致死率は高く、最高で90%とされる。ワクチンや治療法は見つかっていない。
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