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Tohazugatali Medical Review

356とはずがたり:2007/01/16(火) 02:59:28

偏在を歩く(中)
充足率 秋田市の半分
http://www.sakigake.jp/p/servlet/member.auth/mc/kikaku/y2007/iryo/iryo_02.jsp
統合にかける鷹巣阿仁地区

 北秋田市の公立米内沢総合病院に昨年夏、激震が走った。勤務医11人のうち、半数近くが本年度中に辞職する意向を示したのだ。予想もできないような大量退職に病院幹部からはため息が漏れた。「このままでは病院が崩壊する」

 数年前に常勤医が近隣の病院に移った産婦人科は病棟を閉鎖したまま。昨年3月末には整形外科医2人が退職、50床あった病棟の一部は療養病床に転換した。直後には精神科も常勤医が不在となり病棟(50床)を休止。外科医が1人だけになり、8月以降は手術も休止している。

 「勤務が長くなったため、大学に戻って博士号を取りたい」「実家に戻って近くの病院に勤務する」―医師が辞めた理由はさまざまだ。

 現在9人まで減った常勤医は、来年度には5人に減る。このままでは救急指定の返上も視野に入れざるを得ないという。

◇  ◆  ◇

医師の大量退職に揺れる公立米内沢総合病院=北秋田市

 全国の過疎地の病院と同様、長年慢性的な医師不足に苦しんできたが、これまでは弘前大や秋田大に頼み込んで危機的状況だけは回避してきた。

 それが16年度から始まった卒後臨床研修義務化を境に状況が一変した。新人医師が大学に残らなくなった結果、医局の医師派遣機能がまひ。後任のめどが全くたたないまま医師が辞めていく。

 病院側も手をこまねいているわけではない。鈴木紀行副院長は日常の診療に加え、週3回は秋田市に車を飛ばして、医師確保に奔走。県医務薬事課長や県衛生科学研究所長を務めたキャリアを生かし、医師の会合があると聞けば「まるで営業マンのように」昼夜を問わず勧誘活動に取り組む。

 だが成果はなかなか見えてこない。「手応えはあるが医者にも生活があり、すぐにとはいかない。1年後、2年後を見据えて先手を打っておきたい」と表情は硬い。

 同病院はこれまでも約20億円の累積欠損や不良債務の処理をめぐり、関係自治体から解散論や縮小論などが噴出したことはあった。そのたびに経費削減でしのいできたが、今回の危機は経営努力の範囲を超えている。

 「医師が確保できなければ他の病棟閉鎖も考えねばならず、最終的には内科と療養病床しか存続できなくなる可能性も出てくる」。成田元晴事務長の危機感は強い。

◇  ◆  ◇

 医師不足が著しい県内でも、鷹巣阿仁2次医療圏の状況は深刻だ。県の17年度検査では、同医療圏の医師充足率は80・1%。県内8つの2次医療圏で最低。秋田市周辺の152・9%の半分近く、全県平均の119・5%にも遠く及ばない。

 地域住民の3割が他の医療圏に流出しているといわれる現状を改革しようと、北秋田市は米内沢総合、北秋中央、市立阿仁の3病院を統合して公設民営の「北秋田市民病院」(354床構想)を新設する計画を進めている。

 統合を主導してきた岸部陞市長はかつて「大規模病院をつくれば医師は集まる」と力説した。厳しさと不透明さが増す一方の地域医療の現場にあって、新病院は“救世主”となり得るのか。

2007.1.3付


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