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Tohazugatali Medical Review
3415
:
名無しさん
:2014/05/05(月) 08:15:23
http://www.gifu-np.co.jp/kikaku/focus/fo20140504.shtml
医師不足解消へ一歩
「地域枠」1期生、県内で臨床研修
写真:医師不足解消へ一歩
地域枠第1期生の熊谷信利さん(中央)。患者に優しく声を掛ける=高山市天満町、高山赤十字病院
岐阜大卒10人“恩返し”
県内出身者を対象に、岐阜大医学部を卒業後、県内の医療機関で一定期間勤務することを条件に授業料などを貸与する「地域枠」制度。地域枠を卒業した第1期生10人が4月から、初期臨床研修を開始した。医師不足は県内でも深刻化しており、その解消に期待が高まる。
「お変わりないですか」。入院患者に優しく声を掛ける熊谷信利さん(25)。地域枠第1期生で、4月から高山赤十字病院で研修医として勤務する。患者の手を取り、手際よく血圧を測る。たわいもない会話に、病室は自然と笑い声に包まれる。
熊谷さんは、土岐市出身。脳梗塞で倒れた祖父を間近で見て、高校生の時に医師を志した。2008年度に地域枠で入学。当時は特別な意識はなかったが、地域医療の現状を学ぶ中で、岐阜県に残って医療に携わることの重要性を感じた。「医者として少しでも早く役に立てるよう、技術を習得したい」と意欲を燃やす。同病院の棚橋忍院長(66)は「研修医がいることで現場も助かるし、医師らも刺激になる」と話す。
県は、08年度から県医学生修学資金の貸し付け制度を導入。岐阜大医学部に入学する県内出身者を対象に、入学金や生活費、授業料を貸し付ける。学生は卒業後に県内で2年間の初期臨床研修を受けた後、医師不足地域を含む県内の医療機関で9年間勤務することで貸し付け金の返還が免除される。高額な学費が必要な医学生に対し、勉学に集中できる環境を整えることが狙い。県にとっては一定期間、県内の病院に勤務してもらえるというメリットがある。
制度導入の背景には、全国的に深刻な問題となっている医師不足がある。県内の12年の医師数は4028人と、過去20年間で初めて4千人を超えた。しかし、人口10万人当たりの医師数は195.4人と全国平均の226.5人を大きく下回り、全国38位。
地域別でみると、人口10万人当たりの医師数は、岐阜圏域で唯一全国を上回ったが、西濃、中濃、東濃、飛騨圏域でいずれも全国を下回り、地域における医師の偏在が浮き彫りとなっている。全国的に生活の便利な都市部に医師は集まりやすく、県内でも岐阜市に医師は多く集まる。高度な医療を担う病院が集中するのも要因の一つだ。
地域枠は、08年度10人、09年度15人、10年度以降は毎年25人が利用しており、この10年間で計225人の医師が県内に輩出される見通しという。県地域医療推進課は「今後は県内の医師不足に一定のめどが立つ。県内に医師がより確実に定着するよう、医師の育成に力を入れたい」としている。
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