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Tohazugatali Medical Review
2215
:
穏健保守系無党派
:2014/01/31(金) 18:39:20
http://apital.asahi.com/article/sakai/2014012400013.html
《132》 「風邪かどうかはわしが決める」
酒井健司 (さかい・けんじ)
患者さんが自己診断すると、気分を害する医師の話をときに聞きます。典型的にはこのような感じです。
患者 「風邪をひいたのですが」
医師 「勝手に判断するな。風邪かどうかは医師である私が決める」
風邪かどうかは医師が判断するというのは正しいですが、あまり良い診療態度とは言えないですね。
「自分は風邪だ」と言って受診する患者さんのほとんどが患者さんの言う通り風邪なのですが、まれに風邪ではない病気が混じっています。薬を使おうと使うまいと風邪はそのうちに治ってしまいますので、風邪症状の患者さんを診る医師の仕事の大半は普通の風邪かどうかを判断することです。
「患者さんが風邪だと言っているのだからたぶん風邪だろう」と決めつけてしまう医師よりは、「風邪かどうかは医師が決める」と考えている医師のほうが、風邪に似た重篤な疾患を見落とす可能性が低いでしょう。ただ、わざわざ「風邪かどうかは医師が決める」などと患者さんに言う必要はありません。
患者さんが「風邪である」と自己診断したとして、医師の方で対応すればいいだけです。たいていの医師は患者さんが「風邪だ」と仰ったら、「発熱や鼻汁や咽頭痛や咳嗽などの症状があるのだろう」と心の中で変換します。そして「具体的に、いつごろから、どのような症状がありますか?」などと尋ねます。
ちなみに「胃が痛い」という患者さんの訴えは「胃に限らず上腹部痛、あるいは胸痛」と変換します。胃痛を訴える患者さんの胃はどうもなく、実は急性膵炎や急性虫垂炎や心筋梗塞だったりすることがあるからです。
患者さんの立場から言えば、目の前の医師が「患者が自己診断すると気分を害するタイプ」であるかもしれませんので、「風邪をひいた」などと言うよりも、どのような症状がいつごろからあるのかを具体的に伝えた方が無難でしょう。
また、同じ風邪でも、症状によって処方される薬が変わってきます。具体的な症状を教えていただければ助かります。
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