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Tohazugatali Medical Review
2069
:
荷主研究者
:2013/04/01(月) 01:08:45
http://www.chunichi.co.jp/article/mie/20130306/CK2013030602000010.html
2013年3月6日 中日新聞
「日本紅斑熱」発症者が6年連続全国一
日本紅斑熱を媒介するマダニの一種。左上はつまようじ(県提供)
今年に入って死者が相次いで見つかったマダニ媒介とみられるウイルス感染症「重症熱性血小板減少症候群」(SFTS)と同じように、病原体を持ったマダニにかまれて感染する「日本紅斑熱」の発症者が、三重県で突出して多い。昨年は三十七人の発症が確認され、六年連続で全国最多。五日の県議会一般質問でも取り上げられ、ダニが活発化する春に向けて県は「野外活動後に異変を感じたら医療機関へ受診してほしい」と呼び掛ける。
日本紅斑熱は、マダニにかまれた際に「リケッチア」という病原体が体内に入って感染。発症すると、全身に米粒大の赤い発疹や四〇度前後の高熱、頭痛などの症状が出る。
早期に受診すれば完治するが、処置が遅れると重症化や死亡するケースもある。発症時には感染症法に基づき、保健所への届け出が必要な病気で、国によると二〇一二年は全国で百七十人の発症が確認された。
三重では二〇〇五年に初めて発症を確認。〇七年には二十四人に急増して全国最多となり、毎年三十人前後で推移している。南勢地方での感染が多く、昨年の発症者三十七人のうち三十五人が伊勢保健福祉事務所の管内で見つかっている。昨年全国で二番目に多かったのは広島県(二十五人)、三番目は和歌山県(二十四人)だった。
マダニは野山に生息し、農林業に携わる人たちが分け入った際にかまれるケースが多い。ただ近年、里に下りてくるシカやイノシシに付着して人里で生息域を広げている可能性がある。感染経路や県内で多発する理由には謎が多く、県薬務感染症対策課の松村義晴副課長は「追跡調査の対象外でもあり、理由は分からない」と頭を悩ませる。
県によると、西日本などで相次いで死者が確認されたSFTSと同じく、ダニとの接触を避けるのが一番の予防方法。野山に立ち入る際は長袖、長ズボン、手袋を着用するよう呼び掛けている。
(河北彬光)
<日本紅斑熱> 1984年に徳島県の医師によって初めて確認された感染症。2〜8日間の潜伏期間を経て発症するが、人から人へ感染することはない。かみついたマダニをつぶした際に病原体が人体に入ることが多く、取らずに医療機関に受診するか、つぶさないようにピンセットなどで取り除くことが必要。山に入る機会が多い高齢者の感染が多く、2009年には鳥羽市の男性=当時(84)=が感染後に死亡したが因果関係は分かっていない。
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