したらばTOP ■掲示板に戻る■ 全部 1-100 最新50 | メール | |

Tohazugatali Medical Review

177とはずがたり:2006/02/08(水) 00:34:56
地域医療が危ない!<上>
http://mytown.asahi.com/nara/news.php?k_id=30000000601250002
2006年01月25日
<産婦人科医不足>
  ■病院同士で奪い合い■

  「やむを得ず産科(分娩)診療を休診させていただきます」。昨年暮れ、奈良市の済生会奈良病院の待合廊下にこんな張り紙が出された。

  年間350人のお産を扱ってきた。昨夏、胎内の赤ちゃんのエコー画像や出産後の写真、動画をインターネットで配信する「ベベコム」というシステムを県内で初めて導入。家族に好評だった。

  産婦人科の常勤医は2人。今月1日付で1人は奈良市立奈良病院へ移り、もう1人も3月末で県外へ変わる。理由は両病院の医師不足という。

  「分娩を再開してシステムを生かしたいんだが」と担当者は話すが、見通しは立っていない。
   ◇          ◇
  県内の産婦人科医は98年の106人をピークに、04年は94人まで減った。医療過誤訴訟が増加し、母子2人分の高額な損害賠償を求められるかもしれない立場が敬遠されているともいわれる。

  中でも公立病院は十分な人員を確保できていない。救急患者を受け入れる24時間体制の中で、夜間にたびたび呼び出されたり、泊まり込んだりする医師の労働環境は厳しい。

  県内の医師不足に拍車をかけたのが、04年に始まった新しい臨床研修制度だ。

  従来、国家試験に合格した研修医は教授をトップとする大学の一つの医局に所属。教授が人事権を持ち、付き合いの深い「関連病院」に派遣されていた。新制度では複数の診療科での研修が義務化された。研修医は研修先を自由に選べるようになり、都会の大病院などに人気が集まる。医局の医師不足を心配する教授は、地方の関連病院に派遣した医師を引き揚げ始めた。
   ◆           ◆
  03年10月、県立医大(橿原市)の産婦人科医局に、京都府立医大の本庄英雄教授からファクスが届いた。「国立奈良病院(現・奈良市立奈良病院)の産婦人科医を京都府内の病院に移したいので、代わりにそちらから奈良病院へ医師を派遣できないか」との要請だった。

  奈良病院は当時、京都府立医大の関連病院だった。医師の引き揚げで、奈良病院の分娩は04年3月に中止。再開できたのは、県立医大から代わりの医師が派遣された同年12月だった。

  県立医大も医師の争奪戦に参加せざるを得ない。03年12月末、旧榛原町立榛原総合病院に派遣していた常勤の産婦人科医を別の病院に移した。

  榛原総合病院は今月1日、宇陀郡4町村の合併で宇陀市立病院と名称を変えた。1人だった常勤医の後任は確保したが、手伝ってくれる非常勤の医師がいなくなり、現在は婦人科外来のみを担当。分娩再開のめどは立たない。担当者は「市内でお産を扱える病院はほとんどない。新市で赤ちゃんが生まれないなんて」と嘆く。
   ◇           ◇
  医師だけでなく、赤ちゃんを受け入れるベッドも足りない。

  重症の妊婦の緊急搬送は県内で年間約300例。うち約80例は、近隣に空きベッドがないため大阪府内の総合病院へ運ばれる。搬送時間が長くなれば、それだけ母子が危険にさらされる。

  消防本部には受け入れ可能な病院を示すシステムがあるが、「重症患者を受け入れるべき県立医大ですら、ほとんど不可能の表示になっている」(医療関係者)。県の財政難が、増床の大きな壁になっている。
   ◆           ◆
  産婦人科医や小児科医の不足が、地域医療に深刻な影響を与えている。県内の実態を取材した。


新着レスの表示


名前: E-mail(省略可)

※書き込む際の注意事項はこちら

※画像アップローダーはこちら

(画像を表示できるのは「画像リンクのサムネイル表示」がオンの掲示板に限ります)

掲示板管理者へ連絡 無料レンタル掲示板