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Tohazugatali Medical Review
1515
:
チバQ
:2011/03/19(土) 11:02:34
http://www.yomidr.yomiuri.co.jp/page.jsp?id=38272
被災地で感染症、拡大の恐れ…専門医訴え
「このままでは感染症が広がるのも時間の問題だ」
地震による津波で甚大な被害を受けた岩手県大槌町に、感染症対策専門の医師が実態調査に入り、被災地の実情を語った。
感染症に詳しい岩手医大病院の桜井滋・感染症対策室長が大槌町入りしたのは17日。同大災害医療チームが同町の赤浜、安渡地区の避難所4か所を回り、被災者を診察した。
桜井医師によると、避難所は神社や小学校の建物で、100〜200人程度の被災者が生活している。回った避難所は支援が手薄で、住民は被災以来、温かい物を食べておらず、高血圧や糖尿病など持病のある人も薬を飲めない状態。診察には長蛇の列ができた。
そんな中でも被災者は、サッカーゴールにブルーシートを巻き、地面に穴を掘ってトイレにしたり、魚を洗う蛇口付きの漁業用具を洗い場代わりにしたりと、自力で工夫をしていた。
「被災者の自助努力で思ったほど感染は見られなかったが、これからが問題だ」
断水で水が足りないため、トイレの後の手洗いも十分にできず、食器も満足に洗えない。トイレの汚物は日に日に増えており、衛生的に保つのが難しくなる。
当面の改善策としては、簡易トイレと、手洗いや食器用の消毒液を届けることというが、物資を運ぼうにもガソリンが足りない。
別の避難所では、インフルエンザ感染が疑われる人がいたり、川の水を飲んだ人に下痢の症状が出たりと、すでに感染症の例も出始めている。避難生活の悪条件で、持病が悪化するなどして亡くなる「災害関連死」とみられる死者は、福島、宮城、岩手の3県で、17日時点で29人に上っている。
桜井医師は「寒さと栄養不足で体力が低下し、衛生状態も悪い被災地では、高齢者を中心に感染症の危険性が高まる。薬もないため、持病で亡くなる人が増える心配もある。一刻も早く公的な支援を手厚くしてほしい」と訴えている。
(2011年3月18日 読売新聞)
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