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Tohazugatali Medical Review
1476
:
荷主研究者
:2011/01/02(日) 18:10:29
http://www.kahoku.co.jp/news/2010/12/20101230t15009.htm
2010年12月30日木曜日 河北新報
薬の二日酔い 人体で初のメカニズム解明 東北大グループ
薬を飲んだ場合と飲まない場合の12時間後の脳内。脳内の受容体が占拠されるほど暗い色で表される。眠くなる薬を飲んだときほど色は暗く、脳機能が低下した状態になっている(矢内教授提供)
眠くなる成分が入った薬を飲むと、翌日まで眠気や脳機能の低下が残る「薬の二日酔い」について、東北大大学院医学系研究科の矢内一彦教授(薬理学)らの研究グループが、人体で初めて症状のメカニズムを解明した。画像で診断すると、半日たっても脳の半分に薬の成分が残っていた。矢内教授は「翌日に車を運転する場合や重要な仕事がある場合は、服用に注意した方がいい」と話している。
市販の風邪薬や花粉症の薬、睡眠補助薬などを飲むと眠くなったり、頭がぼーっとしたりすることが知られている。これらの薬には一般的に「抗ヒスタミン薬」が含まれ、眠気を促すタイプと眠気を誘発しないタイプがある。
研究グループは、薬剤の体内分布を画像化する陽電子放射断層撮影装置(PET)を活用。8人に抗ヒスタミン薬の入った薬を服用してもらい、12時間後の脳の様子を調べた。
眠くなる抗ヒスタミン薬の場合、外部の刺激を細胞に伝える脳の受容体の約50%が、薬の成分と結合したままだった。これはウイスキー3杯分のアルコールを飲んだ深酔い状態に匹敵する。
一方、眠くならない抗ヒスタミン薬では、薬の成分と結合した受容体が約15%にとどまった。認知障害が起きないレベルで、通常の生活には問題ないという。
国内では、風邪薬や花粉症の薬を飲んだことが影響したとみられる交通事故も起きている。研究グループは今後、薬の成分がどの程度まで残るかなどについて研究を進める。
矢内教授は「自分では大丈夫と思っても、薬の効果が長時間残っていることが分かった。翌日に試験などがある場合、薬の影響で能力が落ちる場合もある。医師や薬剤師に薬を選んでもらうといい」と話している。
成果は今月、米国の臨床薬理学専門誌に掲載された。
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