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Tohazugatali Medical Review
1422
:
荷主研究者
:2010/07/24(土) 14:28:56
http://www.kobe-np.co.jp/news/keizai/0003182871.shtml
2010/07/09 11:45 神戸新聞
先端医療機器開発国内で ポーアイに拠点建設
神戸・ポートアイランド2期地区で建設が始まった医療機器開発拠点「国際医療開発センター」。周辺に集積する研究施設との連携も期待されている=神戸市中央区港島南町1
日本経済の成長戦略として、多くの政党が有望視する医療分野。治療や研究の現場で使われる先端医療機器の開発を進めようと、神戸・ポートアイランドで拠点建設が始まった。国内の医療機器の半数は輸入品で、欧米に後れをとる状況を挽回(ばんかい)しようと、厚生労働省も新たな方針を打ち出したが、開発の過程で中小メーカーの技術を生かす視点が欠かせない。(内田尚典)
6月30日、来春の完成を目指し神戸・ポートアイランド2期地区で着工した「国際医療開発センター」。建設と運営には、神戸国際医療交流財団(理事長=田中紘一・元京都大学医学部付属病院長)が当たる。
「患者の高齢化に伴い、手術で切る部位を小さくするなど肉体的な負担を軽減できる機器は今後ますます必要とされる。海外製品に依存する現状を変えたい」。起工式の後、関係者ら約100人を前に、田中理事長は熱弁を振るった。
同財団は年内にも当面の研究開発テーマを固める。強力な磁場が発生する磁気共鳴画像装置(MRI)の中でも使える内視鏡機器や、肝移植のシミュレーション画像装置などが挙がっているという。
厚労省によると、医療機器の国内市場は約2兆1300億円(2007年)に上るが、輸入品が47・9%を占める。特に、手術などの治療機器は57・8%、心臓ペースメーカーなどの生体機能補助・代行機器は66・1%を海外に頼る。
◇
神戸市が阪神・淡路大震災からの復興を目指し始まった医療産業都市構想は、10年が経過。研究拠点や医療関連企業の事業所が増えているが、新規雇用など地元への波及効果が不十分との声もある。同センターに対し、経済界は「次世代スーパーコンピューターなどとともに構想20年目に向けた第2ステージで中核となってほしい」(中西均・神戸商工会議所専務理事)と期待する。
同構想に参画しようと、地元の中小メーカーでつくった医療機器開発販売会社、神戸バイオメディクス(神戸市中央区)はすでに、手術補助具などを製品化してきた。同センターの建設で、鶴井孝文社長は「中小企業にとって最新の手術機器や体内埋め込み機具を独自に開発するのはハードルが高いが、微細加工技術を生かして部品供給が期待できそうだ」と意欲を見せる。部品供給が実現すれば、安定的な収益源にもなりうる。
民間シンクタンクによると、新医療機器の実用申請から承認までに要する期間は平均21カ月(08年度)で、米国の約2倍かかり、開発企業にとっては負担が大きい。国は審査に携わる人員を増やして迅速化する計画を打ち出し、国際競争力を高めてアジアなどへの輸出拡大もにらむ。こうした体制整備と、産学・医工連携による開発力の向上が両輪として機能するかが、底上げの成否を分けそうだ。
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