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Tohazugatali Medical Review

1376荷主研究者:2010/04/27(火) 22:49:02

http://www.kahoku.co.jp/news/2010/04/20100420t15016.htm
2010年04月20日火曜日 河北新報
皮膚・骨髄に新万能細胞 再生医療へ活用期待 東北大

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出沢教授らが発見したMuse細胞(同教授提供)

 人の皮膚や骨髄などの中に、さまざまな組織や臓器に成長する能力を持つ新たな「多能性幹細胞」があることを、東北大大学院医学系研究科の出沢真理教授(再生医学・幹細胞生物学)らの研究グループが19日、明らかにした。もともと体内にある上、遺伝子操作などの必要がなく、自らの細胞を使った新たな再生医療の実現が期待されるという。成果は19日付の米科学アカデミー紀要に発表された。

 多能性幹細胞は一般に万能細胞とも呼ばれる。これまで胚(はい)性幹細胞(ES細胞)、新型万能細胞(iPS細胞)が知られている。研究グループが発見した細胞は第3の多能性幹細胞で「Muse(ミューズ)細胞」と名付けられた。

 研究グループは、皮膚由来のヒト線維芽細胞や骨髄由来の骨髄間葉系細胞に長時間、低酸素や栄養がないなどのストレス条件を与えて細胞を濃縮。これを浮遊培養したところ、人のES細胞とよく似た細胞の塊が形成された。

 最初はES細胞やiPS細胞と同じように時間に比例して増殖するが、10〜14日ほどで成長は停止。無限に増えることはない。大きさは50〜150マイクロメートル(1マイクロメートルは1000分の1ミリ)ほどになる。特別な処理を加えると、5代先まで自己複製できることも確かめた。

 さらにゼラチンで培養すると、神経や平滑筋、肝臓などへ分化できることも確認。免疫不全のマウスの精巣に細胞を移植したところ、ES細胞の場合は8週で何倍にも肥大したのに対し、Muse細胞は半年たってもほとんど大きさは変わらない上、神経や肝臓などの細胞に分化していた。

 ES細胞やiPS細胞の作製には遺伝子操作などの人工的な操作が必要で、過剰に増えて腫瘍(しゅよう)化するなどの課題があった。Muse細胞にはこれらの問題はないという。

 すべての細胞に分化するかどうかは、これからの研究になる。出沢教授は「ES細胞やiPS細胞に取って代わるものではないが、生体内にあるという性質を利用すれば今後、自己細胞治療などさまざまな利用方法が出てくるだろう」と話している。

 出沢教授は京都大大学院医学研究科准教授などを経て、2008年から現職。

<あり得る研究結果/幹細胞に詳しい須田年生慶応大教授の話>
 体の中には多方向に分化する細胞があるという報告は過去にもあり、今回の研究結果もあり得ることだと思う。ほかの研究者も再現することができて広く普及すれば、(新型万能細胞の)iPS細胞に近づくかもしれない。しかし過去の研究でも、作製効率が低く培養が難しいなどの課題があり、進展しなかった。あまりにも培養技術が難しければ普及しない危惧(きぐ)がある。

[幹細胞]多種類の細胞になる能力を持つ細胞で、傷ついた臓器や組織を治療する再生医療に役立つと期待されている。受精卵から作る胚(はい)性幹細胞(ES細胞)と、山中伸弥京都大教授が開発、皮膚の細胞に遺伝子を導入するなどして作る人工多能性幹細胞(iPS細胞)は、さまざまな細胞になる能力が特に高く「万能細胞」とも言われるが、受精卵を壊す倫理問題や、がん化の恐れなどの課題がある。間葉系幹細胞や造血幹細胞など大人の体にもある体性幹細胞は、万能細胞のような課題は少ないが、できる細胞の種類や増殖力に限界があるとみられている。


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