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Tohazugatali Medical Review
1368
:
名無しさん
:2010/04/05(月) 02:47:29
http://www.iwate-np.co.jp/cgi-bin/topnews.cgi?20100404_5
元鉄道マンが医師の道に 北上で浅尾さん臨床研修
元鉄道会社社員で、37歳で医師を志した浅尾和彦さん(44)が今春、医師国家試験に合格し、北上市の県立中部病院で初期臨床研修を始めた。組織の歯車でしかないサラリーマン人生に疑問を感じる中、信頼する先輩の死を目の当たりにし、「人の役に立つ人生を送りたい」と転身を決意。2年間の研修後は西和賀町の国保沢内病院で勤務を希望しており、第二の人生を本県の地域医療にささげるつもりだ。
八幡平市の安比高原で開催中の県臨床研修医合同オリエンテーション。20代が大半の研修医仲間に囲まれ、浅尾さんはひときわ真剣な目線で実技演習に取り組んでいる。
「知識や技術の習得はもちろん、地域に根を下ろし、地域と共に生きる医師になれるよう、しっかり研修したい」と語る。
神奈川県横須賀市出身。中央大法学部を卒業後、都内の鉄道会社に入社し、労務、広報などを担当。妻令子さん(44)、長男聡一郎君(10)と3人、幸せに暮らしていた。
だが、安定したサラリーマン生活は裏を返せば「組織の歯車」としての人生だった。監督官庁の影響力が大きく、社員個々の努力や創意工夫が反映されにくい社風に疑問を感じ、「人生、このままで良いのだろうか」と、悩み始めていた。
そんな中、新人時代から世話になっていた先輩が数年間の闘病の末、白血病で亡くなった。面倒見が良く、人一倍仕事熱心な人だった。
「自分はせめてだれかの役に立ち、生まれてきて良かったと思って死にたい」と決意し、退社。積み重ねてきた人生のすべてを捨て、地域医療を志した。
家族で安アパートに引っ越し、開館前から図書館に並んで分刻みの猛勉強に明け暮れた。1年後、帝京大医学部に合格した。
当時3歳の聡一郎君を抱えた令子さんは「今しかチャンスはないのだから」と37歳の挑戦を応援し、自ら働いて家計を支えてくれた。学費は浅尾さんの熱意に応じた旧沢内村などが奨学金を出した。
医師となった今、この7年間を「正直、ここまで来られたことが不思議でならない」と振り返る。
「別れずについてきてくれた妻や、奨学金を出してくれた沢内村の人たち、相談に乗ってくれた県職員ら多くの人の期待を裏切りたくない。中途半端な年の医師に大したことはできないかもしれないが、今後の人生はすべて恩返しのためにささげたい」と心に刻む。(2010/04/04)
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