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Tohazugatali Medical Review
1197
:
荷主研究者
:2009/12/11(金) 00:18:12
http://www.kahoku.co.jp/news/2009/12/20091207t15013.htm
2009年12月07日月曜日 河北新報
「動いた」…音で錯覚 視覚・聴覚の関連解明へ一歩
東北大大学院文学研究科博士後期課程の日高聡太さん(27)=知覚心理学=らの研究グループは、移動しない物体を見ている人が、音の効果で動いたと錯覚を起こすことを実験で確認した、と発表した。視覚、聴覚といった異なる感覚が、脳内でどう関連づけられるか解明するのに役立つという。
東北大電気通信研究所の鈴木陽一教授(音響情報学)を代表とする「異なる複数の感覚情報の時空間統合」研究の一環。産業技術総合研究所(茨城県つくば市)も加わり、心理学、工学、脳神経学の連携で実現した。
グループは4人の実験参加者に暗室で、暗い映像モニターの中央の点(赤色)を見つめてもらいながら、モニターに点滅する白色の光の棒を表示。点灯と同時に、瞬間的な短い音を左右の耳に交互に計6回聞かせた。
光の棒の位置は固定してあるが、視野の端の方に光の棒を置いたときほど参加者は「動いた」と認識。20回繰り返して集計すると、視野の中心ではほぼ正確に静止状態を認識するが、棒が端に寄ると動きを感じることを確認した。
また、7人の参加者に光の点滅と音のタイミングをずらして同様に実験。光の点灯と音が一致したときほど、音の効果が強いことも判明した。
これまで、実際に発音される言葉が同じでも、唇の動きが違うと別の言葉に聞こえるなど、視覚情報に音が影響することは分かっていた。ただ、音により、実際にはない映像の動きを感じられることは知られていなかったという。
今後は、連続的に音を出す場合などの検証も行う予定。日高さんは「今回の成果は、映像の臨場感を高める技術の開発につながる」と期待する。
研究成果は7日、米オンライン学術誌プロスワンに掲載された。
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