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Tohazugatali Medical Review

1180とはずがたり:2009/11/25(水) 23:47:17
ニッポン密着・政権交代:後期高齢者医療制度 廃止、存続…戸惑う現場
http://mainichi.jp/select/wadai/news/20091026ddm041040071000c.html
 ◇自民に医師会反旗の茨城

 診察室につえ置き場がある。「患者さんの半数近くが後期高齢者だよ」。24日、茨城県下妻市の平間病院。院長の平間敬文さん(63)の「診察」は、患者の歩き方や顔色を見ることから始まる。腹痛、風邪、さまざまな不定愁訴……。約8割が「常連さん」だ。

 入院希望者は後を絶たない。90年代以降、老人向け施設や病棟を相次いで建てた。ところが、「市場原理」を重視した小泉政権は医療費抑制を加速させた。県と打ち合わせてベッド45床で建設した療養病棟には開かずの部屋が二つある。直前になって7床分の許可が県から出なかったためだ。

 「カネの都合で現場を縛るから医師と患者が右往左往する」。後期高齢者医療制度はその象徴だ。「お年寄りが増えて資金が必要な時期なのに官僚が乾いたぞうきんを絞っている」。言葉に積年の不信がにじむ。

 昨春、制度が始まると、平間さんが理事を務める県医師会の政治団体は「姥(うば)捨て山のような制度だ」と自民党に反旗を翻した。丹羽雄哉元厚相(茨城6区)らが落選に追い込まれた一因とされる。

 だが、批判を浴びながら制度を定着させてきた市町村の意見はさまざまだ。長妻昭厚生労働相が「制度廃止」を明言したと報じられると、翌日には隣の栃木県大田原市議会が「国民生活への大混乱が危惧(きぐ)される」と制度維持を求める意見書を採択。制度運営を担う都道府県の医療広域連合の全国組織からも「多額の経費と努力を無駄にする」と声が上がった。
     □
 丹羽元厚相の選挙区内にある土浦市。1人暮らしの藤川祐子さん(76)が自宅居間で、後期高齢者医療制度の通知書を取り出した。年間保険料は約9万円と記されている。看護師をしながら女手一つで2人の子供を育てた。月約18万円の年金から、4人の子供がいる娘夫婦への仕送りと介護保険料などを差し引くといくらも残らないが、「健康な限り頑張って払う」と話す。

 厚労省の試算によると、保険料は08年度の6万1000円から15年度には4割増の8万5000円に跳ね上がる。自公政権下で軽減策が講じられ、75%の世帯で導入前より下がったとされるが、一定額以上の年金がある藤川さんは対象外。制度が続けば単純計算で6年後に年12万円を超える。
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 「父ちゃんが大変だ」。幼いころ、平間さんは急患が自宅雨戸をたたく音を何度も聞いた。東京の医大を出て33歳で帰郷すると、医師だった父敬之さんの病死で閉鎖していた病院を再開した。「先生の息子だから大丈夫」。地域の人たちは信頼を寄せてくれる。

 制度の目玉の一つで、患者が決めた医師1人が月6000円の診療報酬を請求できる「外来主治医」。この制度を利用するかは医師が選択できるが、平間さんは選んでいない。患者は何度外来受診しても窓口負担は原則月600円だが、利益確保のため医師が診察や検査回数を減らす懸念もある。「お年寄りから金は取るのに経費はかけない制度としか思えない」という。
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 10月9日、長妻厚労相は「拙速に進めて混乱すると元も子もない」と、制度を存続させつつ新制度を模索する方針を表明した。平間さんは「時間がかかっても新制度に切り替えるべきだ」と理解を示すが、藤川さんは現行制度の問題点の修正を望む。平間さんが批判する外来主治医も「結局は医者の心がけ次第」と思う。新制度の設計には数年かかる見通しだ。膨れ上がる高齢者医療費を誰が負担するのか。答えは容易には見当たらない。【宍戸護】
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 ■ことば
 ◇後期高齢者医療制度

 75歳以上の約1400万人が加入する医療保険制度。給付(09年度11・4兆円)の負担割合を税金5割▽現役世代4割▽75歳以上1割とした。窓口での自己負担は原則1割。保険料は原則年金から天引きされる。終末期相談料など批判される内容が多く、08年4月の制度発足後も修正・凍結が相次いだ。

毎日新聞 2009年10月26日 東京朝刊


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